2014年2月の大雪で被害を受けた農業ハウスの再建に役立てようと埼玉県は、雪害に強いハウスのポイントをまとめた調査結果を発表した。
被災地で倒れたハウスと倒れなかったハウスを比較分析。結果を踏まえ、農業支援課はハウス構造の単棟建設や補強材による強度向上などを再建農家に呼び掛けている。
大雪では県北部を中心に県内ハウスの約3割(=297ヘクタール)が倒壊、損壊するなどの被害を受けた。ハウス調査は3月10日~4月14日、被害が集中した深谷市を含む28市町村計354(パイプ156、鉄骨198)施設で行った。
調査によると、パイプハウスの場合、ハウスを連ねる連棟は屋根の谷間に雪がたまり、その重みでほとんどの施設が倒壊。パイプの直径や間隔、補強の有無でも倒壊するか、しないかで差が生じた。
埼玉県では、以下のように今後の改善ポイント・分析を行っている。
(1)構造は雪が落ちやすい単棟が望ましい
(2)パイプ直径は22ミリ以上、間隔は45センチ以下がゆがみにくい
(3)各種補強材の活用で強度の向上が期待できる
なお、鉄骨ハウスの場合は各種補強材の活用とともに
(1)屋根の勾配は雪が落ちやすい5寸(26度)以上が望ましい
(2)鉄骨材はH鋼が最も強度がありゆがみにくい、としている。
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