企業不動産CREのマネジメントにも農業・植物工場を活用。製造業・倉庫業などの遊休工場(倉庫)を有効活用するため植物工場の導入を検討

企業不動産(CRE:Corporate Real Estate)のマネジメントに注目が集まっている。2010年3月期末の決算からオフィスビルなどの賃貸不動産の時価を開示する新しい会計ルールが導入され、遊休不動産を抱え込む企業は有効活用を迫られるため、保有不動産の活用・売却といった判断に迫られるからだ。
 
 
企業不動産(CRE)マネジメントとは、企業が保有する不動産を経営資源のひとつととらえて、企業価値の最大化を目指す経営手法。保有不動産を有効に活用して収益力を強化する一方で、不要な資産と判断すれば売却して経営効率を高める。このように企業としては、不動産などの資産を効率的に活用する戦略が求められている。(参考ページ:ザイマックスHP
 
 
企業が保有する不動産の資産規模は約490兆円(うち、大手企業だけで約120兆円)もあるといわれており、近年では不動産業界だけでなく、建設や駐車場などの関連業種も、自社の強みを生かした提案を行い、営業に力を入れている。
 
 
例えば大手ゼネコン(総合建設会社)である清水建設(株)は、CRE分野に強みを持つ日本土地建物(株)と提携し、顧客開拓に乗り出している。(2009年10月に実施した第三者割当増資にも応じ、日本土地建物(株)の第2位の株主になっている)
 
 
こうした有効活用策の一つとして考えられているのが農業・植物工場分野である。製造業・倉庫業などの遊休工場(倉庫)を有効活用するため、植物工場の導入を検討している企業も多い。最近では完全閉鎖型・人工光の植物工場の中でも、丸紅の土壌栽培参考記事)や展示用のミニ植物工場(例えばハウステンボス両備のようなもの)、そして可能な限り複雑なシステムを省いた簡易型植物工場(室内での水耕栽培に近い)など、用途・場所や投資資金に応じて、様々な商品から選択可能になっている
 
 
企業不動産(CRE)の有効活用のために植物工場を提案している企業の一つに大成建設(詳細記事がある。同社は08年にCRE戦略の支援を担当する社内横断組織を発足させており、顧客企業への提案営業を強化している。今後は水耕栽培による一般的な植物工場(閉鎖空間での栽培)だけでなく、土壌や特徴的な栽培システムなど、差別化を図ったものが開発されるにつれて、空きスペースなどの有効活用として植物工場・農業を選択する企業も増えていくことが予想される。
 
 

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