パナソニック株式会社は、土壌と作物の双方を分析して生育状況を管理することにより、安定的で効率的な農作物の生産を実現し、中小規模の農業従事者の農業経営をサポートするサービス「栽培ナビドクター」の提供を開始した。
農作物の収量や品質を安定、向上させるために土壌管理が求められています。今回提供する「栽培ナビドクター」は(1)土壌総合診断、(2)土壌定点診断、(3)作物体診断の3つの診断サービスにより、土壌と作物の両方の状態を見える化、栽培ステージに応じた土壌と作物両方の定期的な分析により、その時に必要な対処方法をアドバイスします。
これにより肥料や農薬などの過剰な使用を抑え、環境への負荷を軽減しつつ、安定的で効率的な栽培方法の確立をサポートします。
【サービス内容】
(1)土壌総合診断サービス
耕起(施肥前)の土壌の状態を総合的に診断します。光合成をはじめとする生化学反応に欠かせないマグネシウムなど有機栽培に必要なミネラル群などを含む26項目(水稲の場合27項目)の分析により、栽培する作物に必要な成分の過不足を把握することができ、最適な土壌づくりが可能となります。
減農薬、減化学肥料栽培、有機栽培に活用できます。
(2)土壌定点診断サービス
作物の生育段階に合わせて実施する土壌診断です。生育に必要な土壌の状態・成分の過不足を知ることができます。
作物の成長の遅れや、生育不全が起きているときや開花・着果不良、いつもと違う病害虫が発生している時に実施すると効果的です。
(3)作物体診断サービス
栽培中もしくは収獲した作物そのものを診断します。糖度や酸度、光合成による葉緑素とその中心となる交換性苦土、植物細胞の生成に関係する交換性石灰や交換性カリ、必要とされるアミノ酸に関係する硝酸態窒素、浸透圧による吸収に関係するナトリウムなど8項目を分析、作物・収獲物の状態がわかります。
当社は、2016年12月から農業管理サービス「栽培ナビ」の提供を開始し、種苗の播種・定植日、作物の収穫日・量、農薬や肥料の使用状況などの営農履歴の記録・管理、温度、湿度などのセンサーデータを閲覧できるサービスとして、「栽培履歴」と「環境」を見える化してきました。
今回新たに「土壌」と「作物」の状態の見える化が可能となり、これら4項目の把握を通じて栽培方法の確立を強力にサポートします。
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