住友化学の100%子会社である住友化学アメリカ社(SCAI)は、米国シカゴに拠点を置くカルティビアン・サンドボックス・ベンチャー・パートナーズIII社(CS)が運営する投資ファンド、カルティビアン・サンドボックス・フード・アンド・アグリカルチャー・ファンドIII(ファンドIII)に、LP出資(*)を実施した。
*Limited Partner出資。ベンチャーキャピタルなどにLP(有限責任組合員)として出資すること
[関連記事]
・代替肉ブームの到来、海外の市場動向レポート
・海外動向レポート【AgTechアグテック・FoodTechフードテック】など最新企業76社を調査
CSは、2008年に設立されたベンチャーキャピタルです。次世代の食糧および農業技術を有する企業への投資を行ってきた本分野のパイオニアの一つで、有望なベンチャー企業への投資実績を持つチームで構成されています。
ファンドIIIでは、持続可能な食糧システムの構築を目指すスタートアップに1億3,500万米ドルの投資を行う予定で、既に食料ロス削減を目指す企業や栄養・食品用途向けに動物由来ではないコラーゲンの製造開発を行う企業などに出資をしています。
住友化学は、本年度からスタートさせた中期経営計画において、「ヘルスケア」「食糧」などの4つの重点分野で、スタートアップやアカデミアとの連携を通じた次世代事業の創出加速を基本方針の1つに掲げています。
今回のSCAIが行うファンドIIIへのLP出資により、CSが保有するネットワークを活用することで有望スタートアップの最新情報の入手や、初期段階での関係構築を図ります。
SCAIは、住友化学グループとしてグローバルに事業機会探索を推進するため、本年4月にコーポレート・ベンチャー・イノベーション・オフィスをニューヨークからボストンに隣接するケンブリッジに移転しました。
同地区は世界最大級のイノベーションハブであり、有望なスタートアップとの価値のある協業を積極的に発掘、提案していく考えです。
<住友化学アメリカ社の概要>
○会社名:Sumitomo Chemical America,Inc.
○設立年月:1976年5月
○資本金:502,673千 USD
○社長:Scott Mitchell
○事業内容:
化学製品等の販売および市場調査・情報収集、技術情報の収集・調査・探索、米州地区における住友化学グループの地域統括会社
Editor's Picks
-
田んぼに浮かぶホテルがコンセプト、スイデンテラスがリニューアルオープン
-
緑演舎による造園家がプロデュースする個人住宅向け「GARDENNERS HOUSE」事業をスタート
-
ミラノ都市部で自然に囲まれたオフィス空間を実現。ハイテク企業や研究者のハブ施設へリニューアル
-
シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備
-
メルボルンに駐車場スペースを活用した屋上農園「スカイファーム」が来年に完成
-
台湾の青果市場、屋上に農場を導入した最新施設として2020年に完成予定
-
ロンドン、屋上に植物工場ファームを併設した地元フードコート施設を開設
-
UAEの陸上養殖ベンチャー『Fish Farm社』サーモンなどの魚を本格販売へ
-
カナダの大学が連携。クリーン・エネルギー技術を活用した『高層タワー型の植物工場』を計画
-
海面上昇の対策、海洋に浮かぶ街「フローティング・シティ」食料やエネルギーの自給自足を実現