屋上菜園・植物工場など多様なニーズに合わせた貸農園ビジネスを通じてファームセラピーや地域活性化につなげる(ジャスナ)

近年では、食・農業に関心を持つ一般消費者が増え、特に都市部住民をターゲットにした民間企業による貸農園ビジネスが拡大している。従来、貸農園というと自治体や農家などが格安で農地を貸し出すのみであったが民間企業の場合、管理者が常駐し、道具も全て揃っていることから、初心者でも気軽に始められる点が人気となっている。


今回は大阪にて、屋上菜園、完全人工光型の植物工場という2つのタイプにて、貸農園施設を運営する株式会社ジャスナをご紹介する。


昭和41年に操業した同社は、郵政省の時代から郵便物の発送代行サービスを中心に事業を展開し、その後、人材や保険代理サービスの拡充を行ってきた。「人と社会のお役に立つ」ことをコア・アイデンティティとし、リアルな感動やふれあいが徐々に失われつつある現在、貸農園を一つのツールとして、自然に触れる機会を提供しながら、近隣住民とのコミュニケーション・地域コミュニティ強化にもつなげたい、との思いから、2012年4月に貸農園サービスを開始した。


同社が提供する貸農園は、大阪駅に近い自社ビルの屋上と屋内の2か所にて運営している。自社ビルの屋上菜園では、1区画約3平方メートルで月額1万290円(税込)<合計16区画>。室内栽培の場合、1区画が1つの栽培ベッドとなっており、120cm×70cmの栽培ベッドが月額6300円(税込)にて利用することができる<合計144ベッド>。

写真(左)が自社ビルにある室内栽培施設(全体)、(右)は各利用者が提供される栽培ベッドの写真となっており、利用者は種付けから定植、収穫までの一連作業を行いながら、葉野菜やハーブ野菜、中には小ぶりのキュウリやトマト栽培に挑戦するケースも見受けられた



屋内の完全人工光型の植物工場施設では室内を22度前後に保ち、蛍光灯ランプを利用して1日10時間照射することで、葉野菜を中心に栽培することができる。利用者の中にはレタスだけでなく、バジルなどのハーブ野菜、さらにはトマトや小ぶりのキュウリを栽培するケースも見受けられ、果実類は葉野菜と比べて収穫量が少なく、時間がかかるものの、ほとんどの野菜を栽培することができる、という。


同社では今後も、専門家による栽培セミナーや試食会、様々な体験講座イベントを行いながら、周辺住民への理解を深め、多様なニーズに合わせた貸農園サービスを提供していく計画である同社サービス・貸農園に関するお問い合わせはウェブサイトをご参照の上、直接、お問合わせ下さいませ

※ 自社の農業ビジネス、食・農業に関わるバイオテクノロジー/環境関連技術に関して、取材を希望される企業様は弊社まで、お問い合わせ下さいませ(お問い合わせフォーム)。