荏原、次世代水産養殖システムを開発するリージョナルフィッシュ社と資本業務提携を実現

荏原製作所は、リージョナルフィッシュ株式会社(RF社)の第三者割当増資を引き受け、同社との資本業務提携を締結した。RF社は、京都大学および近畿大学などの水産物の品種改良技術シーズをコアとして設立されたフードテックスタートアップ企業となる。


1. 背景
荏原は「技術で、熱く、世界を支える」をスローガンに、中期経営計画「E-Plan2022」において、マーケットインの視点でグローバルに社会のニーズをとらえ、当社の技術を活かしたソリューションの提供を通じて持続可能な社会に貢献を目指しています。

また、2018年には専任組織を立ち上げ、外部ベンチャー企業などとの技術提携も積極的に行いながら新規事業の創出に取り組んでいます。

そのために必要なプロジェクトメンバーを社内公募などで募ることで、新規事業の創出を通じて、”競争し、挑戦する企業風土”の醸成を目指しています。


2. リージョナルフィッシュ社概要
RF社は、京都大学および近畿大学などの水産物の品種改良技術シーズをコアとして設立されたフードテックスタートアップです。

オープンイノベーションを通じて、水産物の品種改良技術(高速化)とスマート養殖(養殖自動化)を組み合わせた次世代水産養殖システムを作り、「世界のタンパク質不足の解消(SDGs2番:飢餓をゼロに)」「日本の水産業再興および地域創生(SDGs8番:働きがいも経済成長も)」「海洋汚染を防止する(SDGs14番:海の豊かさを守ろう)」を目指しています。

荏原、次世代水産養殖システムを開発するリージョナルフィッシュ社と資本業務提携を実現
リージョナルフィッシュ社のHPより


3. 当社の狙いと今後の展開
荏原は、水産資源の世界的な需要増加と、養殖ビジネスの拡大に伴う従来型の海面養殖による水域汚染が問題化している背景に着目し、陸上養殖事業推進プロジェクトを立ち上げました。

地球環境に負担が少なく、病原体などの侵入の恐れがない安全・安心で、安定した品質と量が供給可能な養殖システムの実現を目指し、荏原が創業以来培ってきた流体・熱制御などの技術を活かした陸上養殖の省力化・自動化に関わる開発を進めていきます。


■リージョナルフィッシュ株式会社( https://regional.fish/ )
・代表取締役社長:梅川 忠典
・設立:2019年4月10日
・所在地:京都市左京区吉田本町36番地1 京都大学国際科学イノベーション棟
・事業内容:水産物の品種改良およびスマート養殖に係る研究開発、マーケティング、企画、販売