愛媛大学と凸版印刷などは、農林水産省の委託プロジェクト研究「人工知能未来農業創造プロジェクト」に採択され、植物生体情報とAIによる太陽光植物工場における農産物生産の最適化に関する実証研究をスタートさせる。
参画企業には上記のほか、PLANT DATA株式会社、PwCあらた有限責任監査法人、協和株式会社、株式会社浅井農園、株式会社福井和郷が含まれている。
【研究の目的】
「植物生育を正確に把握する技術」と「作業者の見える化技術」を組み合わせて、平成33年度までに雇用労働時間の10%以上削減を目標とします。また、AI技術と連携した栽培・労務管理モデルの開発・実証を進め、平成33年度までにAIを活用した高精度栽培・労務管理システムのサービス化を目指します。
【研究の概要】
本プロジェクト研究は、太陽光植物工場において重要な3つのデータ群「植物生体情報」「環境情報」「栽培管理・労務情報」について新たな計測技術を開発するとともに、そのデータを用いたAIによる解析モデルを開発します。
「植物生体情報」の計測は、愛媛大学植物工場研究センター(センター長:仁科弘重)が開発したIoT・センシング・ロボット技術を活用します。これにより、日単位の成育状態、光合成量、色づき計測など、経験や主観によらない生育状態を多元的に把握します。そのデータに基づき、栽培管理に必要な作業量を正確に予測し、労務に合わせた生育の制御と作業の効率化を図ります。
さらなる作業の効率化に向け、Bluetooth技術とネットワークカメラを用いた高精度労務管理システムを活用します。作業者の位置情報と映像を一元管理することにより、詳細な作業の見える化を図り、作業の単純化・平準化・最適配置を実現します。
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