東京農業大学と日立キャピタル株式会社のグループ会社で食・農事業を手掛ける日立トリプルウィン株式会社は、2017年8月8日に農業生産工程管理の国際認証規格であるグローバルGAP(Good Agricultural Practice)認証を日本の農業私立大学、およびノンバンクグループとして初めて取得した。
今後日立トリプルウィンは東京農業大学と共同で取り組んだグローバルGAP認証の取得ノウハウを生かし、2017年8月中をめどに同認証の取得をめざす農業生産者へのコンサルティングサービスを提供開始し、国産農産物の輸出増や国内での販路拡大に貢献していきます。
日本では農業従事者の減少や食糧自給率の低下などが課題となる中、政府は「未来投資戦略 2017」の中で、日本農業の競争力強化に向け、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会も契機として、グローバルGAPをはじめとした認証の実施および認証取得の拡大を推進しています。
流通業界では国際認証を取得している農業生産者からの農産物調達が図られるなど、グローバルGAP認証に注目が集まっています。2017年3月現在でグローバル認証を取得している農業生産者数は400程度で、さらなる拡大が期待されています。
東京農業大学と日立キャピタルグループは、国内外での食・農分野の発展に貢献するため、2016年6月に産学連携協定を締結し、その一環でグローバルGAP認証の取得に向けて取り組んできました。
具体的には、東京農業大学の宮古亜熱帯農場(沖縄県宮古島市)において、2016年10月から2017年2月にかけて、ヤムイモ(ダイジョ)生産に係るグローバルGAP認証の取得に取り組んだものです。
日立キャピタルが一部出資する株式会社ファーム・アライアンス・マネジメントの生産情報管理システム「ファームレコーズ(Farm Records)」を活用し、認証審査に必要な日々の農作業など生産履歴データを、スマートフォンやタブレット型PCなどの情報端末に蓄積することで、クラウド上での農業経営の一元管理を実現しました。
東京農業大学はグローバルGAPを次世代の農業者を育成するための教育ツールとして活用し、農業の担い手育成に取り組んでいます。その試みは本学宮古亜熱帯農場において始まっており、今回の取り組みも本学の学生が中心的な役割を果たしました。
これらの取り組みを通じて、東京農業大学と日立キャピタルグループは日本および東南アジア地域をはじめとした海外への先進農業のナレッジ共有を図り、世界的な農産物の品質向上、農業振興に貢献していきます。
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