三井物産、ミャンマーで肥料事業に参画。12億円にて年10万トン規模の肥料製造工場を建設予定

 三井物産は、東南アジアの化学品販売大手のBehn Meyer(BM)と、シンガポールに投資会社BMM Venture(BMM-V)を設立する。175年の歴史を持つBMとは肥料・農薬分野で長年の取引関係があり、三井物産はアジア・大洋州三井物産株式会社を通じてBMM-V株式の49%を取得する予定。
三井物産、ミャンマーで肥料事業に参画。12億円にて年10万トン規模の肥料製造工場を建設予定
同時に、三井物産とBM両社は、BMM-Vを通じて、ミャンマーに肥料の製造・販売及び輸入肥料販売を行う事業会社Agri First(AFC)を設立することで、現地パートナーであるMyanmar Agribusiness Public Corporation(MAPCO)と合意した。MAPCOは2012年に設立された民間企業で、ミャンマー農業の発展に寄与する中核的な存在である。

 ミャンマーは日本の約1.8倍の国土、約2.8倍の農用地面積を有しており、二期作や二毛作に適した気候と水資源にも恵まれ、農業分野において高い成長が期待されている。

現在のミャンマーの肥料需要は100万トン超の水準で推移しており、農地面積や農作物の種類が似通っているベトナムやタイなどと比較すると、その規模は約5分の1程度にとどまっているため、今後の高い伸びが予想されている。

AFCは、ミャンマーのティラワ工業団地内に約12億円を投じて、年間10万トン規模の粒状配合肥料の製造設備(倉庫等付帯設備含む)を建設予定で、2017年5月の操業開始を目指す。
BMが有する粒状配合肥料の製造・販売に関する知見と経験、MAPCOの国内農業従事者とのネットワーク、さらに肥料の原料開発、物流、販売事業に長年取り組んで来た三井物産のファイナンス・物流・調達・マーケティング機能を融合し、ミャンマーの農業の発展に貢献する。