総合企画センター大阪・調査レポート「2016年農業技術/ビジネスの動向分析調査」を発行

 マーケティングリサーチ会社の(株)総合企画センター大阪は、農業技術/ビジネスの動向について調査結果を発表した。日本の農業は将来的に深刻な労働力不足に直面している。これを受け、スマート農業をはじめとする農業イノベーションの実現が期待されている。

そのためには農業用のロボットや省力化機械、ITの活用が不可欠である。今回、農業クラウドサービス、農業用ロボット、作物開発では、市場拡大が予想される植物工場と生物農業の市場規模及び技術開発動向等を実査・分析している。

概要
◆現在国内では、農業就業者の高齢化等により耕作放棄地が拡大していることなどからもわかるように、農業就業人口の減少が懸念されており、将来的には深刻な労働力不足に直面する可能性が示唆されている。また、農業就業人口の減少に伴い、熟練農業者の経験と勘に基づく農業生産技術が喪失してしまう危機にもさらされている。

◆こうした状況を踏まえ、農業生産活動においては、農作業における省力化・軽労化や効率化・低コスト化、標準化、新規就業者への栽培技術の継承等が重要課題として挙げられている。

◆この重要課題の解決策として期待されているのが『スマート農業』の実現である。スマート農業とは、農業の成長産業化に向けた省力化や軽労化のため、ロボットや省力化機械、ITの活用を通じて、更なる生産の効率化や農産物の高付加価値化を目指すものである。

例えば、スマート農業により、化学肥料の投入や農薬の散布は、土壌や作物の状況に応じて最適に調整することができる。また、大規模生産のためのトラクター等の農業機械は、GPS等による自動運転が実用化されようとしている。さらに、センサー等により得られたビッグデータを解析することで、熟練農業者が行ってきた技術の再現や、病害虫の発生予測といった全く新しいアプローチの可能性も期待されている。

◆作物開発では、ゲノム編集技術を活用した新たな育種技術(NPBT)が、遺伝子組み替え技術に替わる新たな育種法として注目されている。

◆以上、スマート農業をはじめとする農業イノベーションの実現のためには、異業種連携による他業種に蓄積された技術・知見や知的財産等を総合的に活用する取り組みや、より実用化を見据えた研究開発が求められている。

◆このような背景のもと、本資料では、注目市場として植物工場、生物農薬、農業クラウドサービス、農業用ロボットの4品目を取り上げ、現状の市場規模、技術開発動向、特許公開状況、今後の技術開発の方向性を実査・分析するとともに、研究・技術開発編として農林水産省をはじめとする諸府省が管轄する研究開発プロジェクトの動向から、農業関連技術開発における産・官・学連携の先進的な取り組みと今後の方向性を明らかにしている。

TPC市場調査レポート「2016年 農業技術/ビジネスの動向分析調査」
―注目市場と産・官・学連携プロジェクト動向から農業関連技術開発のトレンドを探る―
詳細はこちら>> http://www.tpc-osaka.com/fs/bibliotheque/mr410160271
資料体裁:A4判134頁
発 刊 日:2015年12月3日
頒   価:87,000円(税抜)