モンサントカンパニー、農業分野でのデータサイエンス・カーボン・ニュートラル作物生産プログラムによって気候変動に対応

 モンサントカンパニーは12月1日、2021年までに温室効果ガスを増加させない仕組み(カーボン・ニュートラル)を、種子事業および農薬事業における全社的な独自の取り組みによって、農業生産者と協力しながら実現していく計画を発表した。

農業による二酸化炭素の発生を削減する取り組みは進展してはいますが、2050年までに持続可能な形で96億人の人々に食糧を供給するには、さらに協力体制を築いていく必要がある、という。

■種子生産
モンサントは温室効果ガスを増加させない作物生産を推進するため育種、植物バイオテクノロジー、データサイエンス、不耕起栽培、カバークロップの栽培といった多様な製品と栽培技術を活用し、この分野での二酸化炭素の発生を完全に無くすことを目標にします。

社外の総合的なモデリングに関するデータサイエンスの専門家と協働し、モンサントはこれらの取り組みと技術革新を利用することにより、トウモロコシと大豆畑の土壌がその栽培によって排出される量と同じかそれ以上の温室効果ガスを吸収し固定するといった重要な実績を示しています。

このことから、農業が気候変動の問題解決において独特の役割を果たしていることを知ることができます。弊社はまた農業生産者と協力して、二酸化炭素の排出を抑えた作物の栽培法の普及を推進することに注力します。

■作物保護(農薬事業)
モンサントは2021年までに温室効果ガスを増加させない(カーボンニュートラルな)作物生産を実現するための取り組みを農薬事業の分野でも行っています。弊社は以前に、農薬事業における温室効果ガス排出削減について目標を掲げその実現にむけて継続的に取り組んできました。

農薬とその他種子製品以外の製品の利用による二酸化炭素の発生を相殺(オフセット)するため、二酸化炭素排出削減目標と引き換えに、モンサントは農業生産者に二酸化炭素の排出増加させない製品を導入した場合にインセンティブを提供しています。モンサントはこの措置による削減効果を農薬使用による二酸化炭素排出量を相殺(オフセット)するものとして利用しています。

■成功事例の普及拡大とデータの共有
モンサントは、二酸化炭素の発生を増加させない製品モデルを外部専門家と共同で開発しているほか、二酸化炭素排出削減のための成功例の導入や作物栽培における取り組み強化を支援するため、今後、データや実践での成功例を、広範囲な農業、気候モデル、その他の関係者と共有していく予定です。

今日までこれらのモデルは、作物の収量、土壌の性質、輪作に関して最も正確なデータを有し、最善の作物栽培管理の方法が公に入手可能な米国でのコーンベルトを中心に作成、利用されています。このモデルは、高収量かつ、カーボンニュートラルを可能にするトウモロコシと大豆の生産により、米国の穀物生産に限っても、1億トンの二酸化炭素に匹敵する量の炭素排出を実現できることを示唆しています。
またその量は、年間2億3,300万バレルの石油の消費を削減したことに匹敵します。