高島屋柏店(柏市)は千葉大学が栽培した生花の販売を開始。伊勢丹松戸店(松戸市)は地元野菜の産直コーナーを設ける。百貨店が扱う商品は全国ブランドが多い。県内店舗は東京都内の百貨店などとの競合も激しいだけに、地域色を強めることで地元住民などの来店を促す。
高島屋柏店は4月下旬、市内にキャンパスがある千葉大学が独自に栽培した生花の販売を始める。同大学が植物工場で作るトマトやレタス、ジャムなどの試食会も試験的に開く。反響を見て定期開催も検討する。
伊勢丹松戸店は松戸市内の農家が生産した野菜の産直コーナーを週1回設けている。ネギやホウレンソウ、ハクサイなど5〜10品目程度を販売する。スーパーなどが地元の農産物を扱うケースは多いが「百貨店が地元野菜を扱うことで目新しさを出し、新規客開拓につなげたい」(同店)としている。
その他、千葉三越(千葉市)はグループの伊勢丹松戸店と共同で砂糖や塩、酢など県内産の調味料を使って開発した加工食品の販売を始めた。品ぞろえは一部異なるが、同じ砂糖を使った菓子やパン、同じ塩を使ったおむすびなどを販売する。期間限定だが、好評なら継続していきたい考えだ。
経済産業省の商業販売統計によると、県内百貨店の売上高(既存店ベース)は1月に前年同月比0.5%増えた。足元の売り上げは堅調である。千葉県内では東京に近い地域の住民を中心に都内の百貨店を利用する人も多い。
しかし、東日本大震災を契機に「東京まで出ていた人が地元で買い物するケースが増えている」(高島屋柏店)。各店とも地場産品の強化で地元回帰の流れを定着させると同時に、新規客開拓につなげたい考えだ。(参考:日本経済新聞より)
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