UAE・アブダビにて、自然界でも難しい良質キャビアの養殖生産を開始。生物学的アプローチや濾過技術を活用し、年間・安定生産を目指す

アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国が、2011年中に世界三大珍味の一つ「キャビア」の養殖を開始することが明らかにされた。the Royal Caviar Companyのロバート・ハーパー・グループ商業部長は「アブダビは、世界的に成長を続ける市場である高質なキャビアやチョウザメの切り身を販売するには理想的な場所である。事実、UAEだけで年間需要が約14トンに達する」と語り、アラビア半島の砂漠国アブダビでのキャビア養殖の有望性を強調している。
 
 
実際にキャビアが養殖されるのは、アブダビの工業団地内の5万平方メーターの土地に用意される半自動式の養殖池においてである。この養殖池では、生物学的濾過システムを用いて水を浄化する特殊設備が設置される既にドイツから約18トンのチョウザメが輸入されている。the Royal Caviar Companyは最終的には年間35万トンもの生産を目指すとしている。
 

 
the Royal Caviar Companyを所有する親会社は、Bin Salem Holdingである。同社のアフマド・アル・ダーヘリ最高経営責任者(CEO)は、キャビアの養殖生産計画について、「チョウザメはカスピ海の汚染等で絶滅の危機にある。我々はアブダビで養殖生産すれば、貴重な魚の保護を支援することになる」と語り、貴重な生物種の保護の観点からも意義ある事業と説明している。
 
 
この事業のパートナーを務めるドイツのUnited Food Technologies社のクリストフ・ハートゥング会長は「チョウザメは体重が約10kgになるまでキャビアを産まないので通常4年半は待たねばならない。しかも、それで生まれたキャビアのうち純粋なものは10分の1に過ぎない」と述べ、自然界でも良質のキャビアを得るのが如何に難しいのかを解説している。尚、the Royal Caviar Companyはアブダビ産キャビアの販売価格をカスピ海産と同じ1グラム4ドルから6ドルに設定する予定を立てている。<参考記事:中東・エネルギー・フォーラムより>