イラン南西部の都市シーラーズでは、歴史ある街並みが多く、観光地としても有名であるが、新たなモニュメントとして、水耕栽培や灌漑設備を導入した垂直式の植物タワーの構想を発表した。
シーラーズは、ファールス州の州都で100万人以上の人口規模を持つ大都市である。
今回のデザイン案は、通常の高層タワーの外壁に、600ものパーツを事前に製作し、垂直式の植物栽培システムを導入するもの。全体の栽培面積は約1.2haにも及ぶ、という。
栽培する植物は、シーラーズやイラン国に自生しているものを選び、魅力ある観光地(観光スポット)「グリーンシティー」としても訴求していく計画。
イランでは既に、農業のハイテク化を加速させている。今回の都市開発デザイン案だけでなく、イランのマルキャズィー州には、水耕栽培を導入した太陽光利用型植物工場を建設中で、フェーズ1では、15ヘクタールの巨大施設になる予定である。
イランでは現在、12,000ヘクタールの施設栽培(簡易的な栽培方式も含む)が行われているが、農業省では、2005年~2025年の20年間にて、4倍の48,000haにまで拡大する目標を設定している。
農業大臣によると今後、国内における野菜の栽培については、露地栽培の全てを施設栽培に切り替え、生産性・品質を向上させていく計画もある、という。
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