クモ糸遺伝子をカイコに導入・強度のあるシルクを開発。医療分野への利用にも期待

 農業生物資源研究所は8月27日、クモが糸を作る遺伝子をカイコに導入することで、天然シルクよりも1.5倍の切れにくさを持つ「クモ糸シルク」を作ることに成功したと発表した。細くて強度があり、熱にも強い性質を利用して手術用の縫合糸や防護服への応用が期待できるとしている。

農業生物資源研究所、1.5倍切れにくいシルク・クモ糸を紡ぐカイコの実用品種化に成功

 研究グループは通常のシルクを生産するカイコに、オニグモの巣の縦糸のたんぱく質の遺伝子を導入して組み換えカイコを作った。遺伝子組み換えカイコが作った繭から取った糸は、オニグモの縦糸のたんぱく質を約1%含んでいる。天然シルクより1.5倍以上切れにくく、アメリカジョロウグモの縦糸に匹敵する強度だった。

この生糸から不要なたんぱく質を取り除いたところ、光沢や柔らかな風合いはシルクと同じで、機械で編んだり織ったりできた。微生物でクモの糸のたんぱく質を作る試みもあるが、繊維にする工夫の必要がある。カイコに作らせれば、そのまま繊維として使える。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
植物工場・農業ビジネス編集部

植物工場・農業ビジネス編集部

投稿者プロフィール

植物工場・農業分野を中心に環境制御技術に関する最新動向ニュースを配信しております。

この著者の最新の記事

関連記事

大和ハウス工業 アグリキューブ 植物工場バナー
次世代農業EXPO 植物工場バナー
植物工場設備販売(人工光型)_バナー

過去のピックアップ記事

  1. 阪神野菜栽培所の植物工場、新たにケールのベビーリーフ商品を販売
     阪神電気鉄道株式会社では、鉄道高架下(尼崎センタープール前駅)の「阪神野菜栽培所」の植物工場にて、…
  2. グーグルが農業ビッグデータ解析ベンチャーに18億円の投資
     テクノロジーベンチャーに投資を行っているグーグル・ベンチャーは、農業ビッグデータ解析サービスを提供…
  3. NTTファシリティーズ、青森県内初の医療法人・介護系事業所に植物工場を導入
     株式会社NTTファシリティーズは、医療法人蛍慈会・石木医院において青森県で初の医療・介護系事業所へ…
  4. 植物工場による生産・販売事業からの撤退、今後はプラント開発に集中
     検査用LEDのシーシーエスは、新規事業として完全人工光型植物工場による野菜の生産・販売や飲食店経営…
  5. 台湾における植物工場の市場概要と現状分析(2)
    1.台湾における植物工場の市場概要と現状分析(2) 太陽光型の研究開発も加速。フルーツトマト市場も…
  6. ノルウェーにおける野菜価格と周年生産・地産地消を実現する植物工場ビジネスの可能性
    三菱化学と現地レストランが植物工場による実証生産を開始  弊社では、冬の気候が厳しく野菜の周年生産…
  7. UAE初・最新の太陽光利用型植物工場ベンチャー。来年夏にトマトを初収穫
     シリコンバレーを拠点に投資活動を行っていたSky Kurtz氏が中東UAEにベンチャー企業「ピュア…
  8. カナダ・サンセレクト社、植物工場によるトマト・パプリカの生産施設拡大
    カナダに本社を置くパプリカ・トマトの生産・販売企業であるサンセレクト社では、今年の秋から太陽光利用型…
  9. 未来の農業コンセプト、ピラミッド型の垂直農場
     都市型農業(アーバンファーム)として、コロンビア大学のDickson Despommier氏などを…
  10. 中国でも施設規模の拡大と労働者不足により小型農機の需要増
     人民网・天津報道局によると、キュウリの収穫・運送、または収穫後の梱包作業に要する一人当たりの人件費…
150629_英語ページバナー ログインページ(無料会員登録)_topside.logo
無料相談(経営相談・新規事業)バナー
151226 プレス募集バナー PR記事バナー 人材募集バナー

注目記事

  1. 韓国LGグループによる植物工場・アグリビジネス参入。生産者による反対・LG製品のボイコット運動まで発展
     ビッグデータの解析、製造工場の自動化・知能化などを進める韓国LGグループのLG CNS社は、約35…
  2. タキイ種苗、トマト黄化葉巻病耐病性の大玉トマト「桃太郎ピース」を発売
     タキイ種苗株式会社は、2014年の新品種として食味と秀品性にすぐれ、夏場のハウス栽培にて急速に発生…
  3. 静岡県が先端農業推進セミナーを9/7に開催。平成29年開設リサーチセンターの公募説明も
     静岡県では9月7日、健康長寿に貢献する「農・食・健連携」による産業の活性化をテーマに、県と共同研究…
  4. 住友電工、千葉大学と共同にて砂栽培・環境制御による高糖度トマトの収量増大を目指す
     住友電気工業株式会社と千葉大学は、住友電工がこれまで研究開発を進めてきた砂栽培技術と、千葉大の先端…
ページ上部へ戻る