三菱樹脂株式会社の子会社で、太陽光利用型植物工場を展開する三菱樹脂アグリドリーム株式会社は、中国・江蘇省を中心に展開する農業協同組合のチャイナコープ社(本社:江蘇省南京市)の子会社と、中国の販売拠点となる合弁会社を設立した。
同社では、チャイナコープ社と共同で、2011年11月に中国・江蘇省無錫市の無錫三陽社に対して、太陽光利用型植物工場の実証設備(1,000m2)を建設し、栽培試験と現地スーパーでの販売を通じたマーケティングを進めてきました。
その結果、中国において食の安全・安心に対する意識の高まりを背景に、植物工場で栽培する無農薬野菜に対するニーズを確認し、植物工場の事業採算が見込めると判断したことから、太陽光利用型植物工場の販売・販売後の技術サービス等を手掛ける無錫菱陽社を設立した。
新会社が販売する太陽光利用型植物工場は、人工光を用いた完全閉鎖型苗生産装置「苗テラス」で苗を育て、その苗を、高機能性フィルム(被覆材)を使用した農業ハウス内に移し、葉菜類用養液栽培システム「ナッパーランド」によって、ほうれん草、春菊、水菜、小松菜、青梗菜等を栽培するものです。
通常の土耕栽培に比べて、高品質な無農薬野菜をより多く安定的に生産できる特徴があります。
今後、日本で培ってきた植物工場の栽培ノウハウと、チャイナコープ社の幅広い販売ネットワークや農業関係者の信頼を有効に活用し、沿岸部から内陸部まで中国全土を対象とした事業展開を図り、農業経営者などに対して2017年までに合計50ヶ所の販売目標を掲げています。
なお、本年9月には顧客に販売する商業レベル規模の植物工場(3,000m2)を設置し、事業運営のモデルケースとして顧客に提案をしていく予定です。
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