株式会社八幡平スマートファームは、東洋製罐グループアグリWGと共同で、植物工場・施設園芸における施設・設備・環境・栽培等に関する有効性の実証研究を実施する。
同社は、IoTを利用したシステム開発などを手掛ける株式会社MOVIMASと、地熱を活用した熱水ハウスを再生する岩手県・八幡平市のIoT農業の振興を目的とした包括連携協定締結を経て、農地法に定める農地所有適格法人として設立した企業である。
【共同研究の内容】
- 八幡平市は、八幡平スマートファームに栽培実証実験のための稼働50年を超える松川地熱発電所から供給される熱水を活用した豪雪地帯での周年農業の実現化をサポートします。
- 八幡平スマートファームは、東洋製罐アグリWGに所有農地2haで熱水ハウスを提供し、持続かつ発展的に農業経営ができる人材を都心から地方へ呼び込み、新規就農者に向けたIoT技術の習得支援の場としても機能するように構築をサポートします。
- MOVIMASは、IoTと水耕栽培を活用したシステム開発を行い、クラウド管理して農業ノウハウを共有・蓄積することで高石野団地における周年栽培を実現化し新規就農者をサポートします。
- 東洋製罐グループアグリWGは、ビニールハウスを再生・栽培装置を設置し長期運用試験、並びに研究開発と効果試験を行い、生産者育成後、植物工場パッケージ販売をサポートします。
【東洋製罐アグリWGとは】
空間を有効活用した高密度縦型水耕栽培システムの植物工場に関する研究、並びにこれらの販売を手掛ける鋼鈑商事株式会社と、農業用特殊フィルムの製造メーカとしての農業用資材に関する研究、並びにこれらの提供を行う東罐興産株式会社、
自己の研究開発農場(大分県別府市)での自己保有する肥料についての基礎研究とその長期運用試験、並びに新規肥料の研究開発とその効果試験を行う東罐マテリアル・テクノロジー株式会社のグループが保有するアグリ分野の技術を結集し、ハイスペックな植物工場を目指す取組みです。
【日程】
栽培実証実験開始予定日:2019年10月25日
高石野施設野菜団地初出荷予定:2019年12月
【今後の見通し】
地熱を活用した熱水ハウスを再生する岩手県・八幡平市とIoT活用による農業振興の新たな農業ビジネスモデルとして「スマートファームプロジェクト」を推進したMOVIMASが、農地法に定める農地所有適格法人の八幡平スマートファームを立ち上げ本格的に事業を拡大することが決定し、
八幡平市と八幡平スマートファームは、企業立地協定締結から地域労働力及び地域産業の活用により、地域経済の振興及び地域産業の発展並びに地域福祉の向上に寄与し、両者の繁栄を図ることを目的として、
地域社会との融和、協調に努め、栽培実証エリアの同市上寄木団地210㎡の熱水ハウス5棟の再生から、本格展開エリアの高石野団地にて210㎡の熱水ハウス50棟をIoT次世代施設園芸として転換拡大して参ります。
【スマートファームプロジェクトとは】
岩手県の八幡平市では、30年以上前から地熱発電所供給の熱水を暖房に利用されるビニールハウス(通称「熱水ハウス」)で農業が行われてきたが、高齢化による離農や施設老朽化の問題があり、未活用の熱水ハウスで高収益化を図るとともに、ハウス内の環境制御を行う栽培管理システムを導入し、農業ノウハウ共有・蓄積で新規就農者の支援を目指すものです。