人工光型植物工場・ビタミンファーム(Vitamin Farm)を展開している菱熱工業では、三重県伊勢市の焼肉店に植物工場プラントを新たに導入した。同社は、ワンストップパートナーの立場にて、これまでも人工光型植物工場の企画・設計・施工・運営/栽培指導、そして出口戦略までを一貫して行い、数多くの案件を手掛けてきた。
今回の導入先は、株式会社ダイムがオープンする三重県伊勢市にある立ち食い・バーベキュースタイルの焼肉・飲食店舗内となる。お客様に植物工場の生産工程を見せるとともに、ダイム社が運営する直営・加盟店84店舗に対して、安全で安心な野菜を供給する計画となっている。
植物工場を導入することで、播種から生産・収穫、お客様の口に入るまでの全てにおいて、一貫した品質管理を実現し、野菜の配送コスト削減にもつなげる。
菱熱工業では福井県にて自社工場ビタミンファーム(Vitamin Farm、日量4400株)を運営しており、その運営ノウハウを軸に施工会社にしか出来ないローコストでの建設/LCC(ローコストコンストラクション)と、外食や中食で使用する野菜の生産に特化している点が特徴である。
事業の主軸である高い衛生管理レベルが求められる食品加工工場の設計・施工で培ってきたノウハウを、植物工場の建設にも応用し、食品工場と同等に近い衛生管理基準で生産を行うことができる。業務用をターゲットにした野菜では、播種後36日で140g~160gの大ぶりな野菜の生産が可能。
同社では今後、一般照明として普及している汎用LED光源と同価格を実現できる植物育成用の安価なLEDとダクトレス空調方式などを導入しながら、さらなる植物工場のLCC(ローコストコンストラクション)を目指していく、という。
株式会社ダイム植物工場 概要
(1)建設場所 三重県伊勢市上地町
(2)栽培施設占有面積 約140㎡
(3)生産規模 日量300株
※ 併設している飲食店舗内の見学窓から、植物工場を見ることが可能
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