イーソルの環境モニタリングシステムが、LED植物工場で稼働開始

 イーソル株式会社は、同社の植物工場仕様の環境データ測定システムが、キーストーンテクノロジーが開発した植物工場用LED栽培ユニット「AGRI Oh!(アグリ王)シリーズ」のモニタリングシステムとして採用されたことを発表した。今回新たにライン光量子束密度センサおよび漏水センサをAGRInk Server 植物工場仕様に実装し、LED栽培光源の光エネルギーを線状で測定することを可能にした。

イーソルの環境モニタリングシステムが、LED植物工場で稼働開始

AGRI Oh!および人工光に対応したAGRInk Server 植物工場仕様は、株式会社Shune365(シュンサンロクゴ)が運営する植物工場にも導入。Shune365は、2015年4月に設立され、2015年9月より植物栽培工場を運営している。工場内の環境モニタリングにより、植物の成長に最適な環境を作り出すことで、栄養価の高い野菜を短期間で大量に栽培することを可能にしました。

 AGRInk Server 植物工場仕様は、温度、湿度、二酸化炭素濃度センサを内蔵した環境データ測定システムです。本体には液晶パネルが搭載されており、植物工場のリアルタイムな環境データを確認できます。また、測定データは無線LANを通してクラウドサーバやパソコンへの蓄積し、閲覧することができます。

内蔵センサ以外にオプションで、水温、漏水、照度センサなどを取り付けられます。さらに、今回新たにライン光量子束密度センサを実装しました。従来、人工光型植物工場における光環境の評価・測定には、受光範囲が狭いスポットタイプの光量子センサが用いられており、栽培現場では受光のムラを把握しづらいという課題がありました。

ライン光量子束密度センサにより、従来「点」でしか捉えられなかったLEDの光度エネルギーを「線」で測定し、光度エネルギーの強弱を検知できるようになりました。LEDの光度エネルギーデータの「見える化」により、栽培ユニット上の植物にとって最適な光量を保持できます。また、設定した温湿度や二酸化炭素濃度が異常値になった際に、警報や排気などの自動制御を実現するため、AGRInk Server 植物工場仕様を既存の設備機器と連携させました。

 AGRI Oh!は、キーストーンテクノロジー社が開発した多段式の水気耕栽培装置にLED光源を組み込んだ植物工場用LED栽培ユニットです。独自開発の4元系赤色パワーLED、緑色LEDおよび青色LEDを搭載し、RGBを独立して調光制御することで、高品質な植物を短期間で栽培できます。水冷式LED熱交換ユニットにより、LEDから発生する熱を冷却し、LEDの長寿命化と空調コストの低減を実現しています。

<補足資料>
▽ eSOL AGRInk Server 植物工場 詳細:
http://www.esol.co.jp/logistics/agrink_server_plant.html