有機ベビーリーフの生産で国内トップの農業法人・果実堂が12月16日、トヨタ自動車と業務提携したことを発表した。トヨタは同日付で果実堂の株式700株を取得し、持ち株比率3.7%の議決権第5位の株主となった。株式取得額は未公表。トヨタが農業法人に出資するのは初。
果実堂は提携を通じて、トヨタの生産管理システム「カイゼン」の手法を参考にしながら、ベビーリーフの効率的な生産や出荷に生かす。機械化やIT(情報技術)化による生産の高度化も進める。果実堂は栄養価の高い発芽大豆商品の研究・開発にも取り組んでおり、同分野でも協力する。
果実堂は2005年に設立し、2008年に熊本県内にて本格的なベビーリーフの大規模栽培に着手。社内に研究所を有し、全ての栽培データをITを駆使して網羅的に管理するとともに、土壌、水分、温度、微生物等の至適条件に基づくサイエンス農業を実践している。
施設園芸のハウス土耕栽培を中心に現在、本社の熊本を中心に全国の農場・計48ヘクタールで年間約500トンのベビーリーフを生産し、15年3月期の売上高は10億円を見込む。15年度中にも東証マザーズへの上場を目指している。