トーヨーグループの株式会社トーヨー養父バイオエネルギーは、国家戦略特区“養父市”において、メタン発酵発電施設の建設を開始した。完成は、平成30年3月を予定している。
■計画概要
兵庫県養父市は、ブランド牛「但馬牛」の飼育が盛んで「ブロイラー」発祥の地としても知られる地域です。トーヨーグループはこの地域で、家畜ふん尿の処理や農業とのエネルギー連携を可能とする「メタン発酵発電施設」の運営、冬季でも営農可能な「植物工場」の運営、さらにそこから多くのシナジーを生み出すことで養父市活性化の一翼を担えると考え、特区の構成員に応募いたしました。
トーヨー養父バイオエネルギーのメタン発酵発電施設は、約9,000㎡の敷地に建設する湿式中温メタン発酵発電施設です。家畜ふん尿や食品残渣等をメタン発酵させてバイオガスを取り出し、取り出したバイオガスを燃料として発電を行います。
原料には市内の畜産農家の畜ふん、兵庫県内の食品加工会社の食品残渣を利用することにより、家畜ふん尿および残渣処理問題の解決に資することになります。また、発電後に生成される消化液は有機質肥料として同地域で作る特別栽培米やその他野菜栽培にも使用されます。
平成30年には、当該発電施設の隣地に最先端農業技術の試験圃場を取り入れた太陽光利用型植物工場・トマトハウス施設の建設・運営を予定しております。この最新鋭のハウス施設栽培技術による安定供給で養父市のブランドトマトの確立を図ります。
これらのメタン発酵発電施設と植物工場の各施設による雇用の創出(シルバー人材の活用等)、家畜ふん尿処理問題解決による家畜の増頭や有機質堆肥の供給による地元農業への貢献、環境施設としての利用および教育への貢献、エネルギーの有効利用による先進的農業生産が見込めます。
また、将来的には、特定電気事業者(PPS)登録による電力の地産地消が期待でき、養父市でのさらなる循環型資源利用に貢献してまいります。
【トーヨー養父バイオメタン発電所 全体フロー図】
Editor's Picks
-
田んぼに浮かぶホテルがコンセプト、スイデンテラスがリニューアルオープン
-
緑演舎による造園家がプロデュースする個人住宅向け「GARDENNERS HOUSE」事業をスタート
-
ミラノ都市部で自然に囲まれたオフィス空間を実現。ハイテク企業や研究者のハブ施設へリニューアル
-
シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備
-
メルボルンに駐車場スペースを活用した屋上農園「スカイファーム」が来年に完成
-
台湾の青果市場、屋上に農場を導入した最新施設として2020年に完成予定
-
ロンドン、屋上に植物工場ファームを併設した地元フードコート施設を開設
-
UAEの陸上養殖ベンチャー『Fish Farm社』サーモンなどの魚を本格販売へ
-
カナダの大学が連携。クリーン・エネルギー技術を活用した『高層タワー型の植物工場』を計画
-
海面上昇の対策、海洋に浮かぶ街「フローティング・シティ」食料やエネルギーの自給自足を実現