ヤンマー株式会社は、農業における国家戦略特区である兵庫県養父市で「にんにく産地化プロジェクト」に独自に取り組んでいる。このプロジェクトに参加するメンバーが生産した国産ブランドにんにく「やぶ医者にんにく」を、2016年6月より本格的に出荷を開始する。
このプロジェクトにおいて、同社は耕作放棄地の再生や水田転作などにより、中山間地での農業を活性化する取り組みを行っている。2012年に、養父市に直営農場「ヤンマーファームやぶ農場」を設置し、主に水田転作によるにんにくの栽培指導・ノウハウの提供を行い、地元企業や農家、自治体と協力しながらにんにくの産地化を支援してきた。
2015年には、にんにくの産地化に取り組む生産者は企業や個人など約20組、総作付面積は養父市内で約4.6haとなった。
日本国内では、海外からの安価なにんにくの輸入量が減少している中、国産にんにくの需要は増加傾向にある。そこで同社は、本プロジェクトで栽培・収穫されたにんにくを、安心・安全な国産ブランドにんにく「やぶ医者にんにく」として、全国のスーパーや飲食店向け、業務用を中心に販売する。
今後は、本年度の本格出荷を皮切りに、養父市での耕地面積や収穫量、販路の拡大を目指すとともに、地域農業活性化に向けた稼げるビジネスモデルを確立し、全国で農産物の産地化、6次産業化支援に取り組んでいく予定だ。
<2016年産「やぶ医者にんにく」について>
販売開始日:2016年6月より順次販売
販売品種:ホワイト六片、金郷純白
総作付面積:4.6ha(ヤンマーファーム:1.6ha、地元企業・生産法人他:3.0ha)
収穫量:約20t~30tを予定
主な販路:関西圏のスーパー、飲食店(イタリアン、中華料理店など)、業務加工向け(冷凍食品など)
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