矢野経済研究所では、肥料市場に関する調査結果2015を発表した。調査期間は2015年4月~7月。肥料関連メーカー、培土・土壌改良材関連メーカー、飼料関連メーカー、全国農業協同組合連合会、その他関連機関・業界団体等を対象に調査を実施した。
■調査結果サマリー
◆2014年度の国内の肥料市場規模は前年度比87.1%の3,912億5,400万円
2014年度の国内の肥料市場規模は、メーカー出荷金額ベースで前年度比87.1%の3,912億5,400万円と推計した。消費税増税前の駆け込み需要の反動減と、米価低迷の影響から生産農家の農業資材購入の抑制により、大きく減少した。
◆これまで未利用であった国内資源を肥料原料として活用した取り組みが求められる
世界の肥料需給動向をみると、世界的な人口増加や、中国やインド、アフリカ諸国などの新興国の食料事情の変化で、食料生産に欠くことのできない肥料需要は右肩上がりで増えていくと見られる。このような事情から、為替に影響されない、これまで未利用であった国内地域資源(下水汚泥、鶏糞燃焼灰、堆肥等)を肥料原料として活用促進することが今後求められると考える。
◆オリンピック向けや公共事業の増加により、緑化用肥料の需要拡大に期待
2014年度の肥料市場を需要分野別にみると、稲作用が全体の56.5%を占め、次いで農業園芸用が33.0%、家庭園芸用が7.7%、緑化用が2.8%であった。なかでも、緑化用肥料は2020年の東京オリンピック向けの需要や公共事業の増加により、需要喚起につながっており、今後需要の拡大が期待できる分野となっている。
■関連資料
資料名:「2015年版 資源リサイクルで注目される培土・土壌改良材・肥料・飼料の市場実態」
http://www.yano.co.jp/market_reports/C57110500
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