高知県農業技術センターは、高軒高ハウスによる新たな施設園芸システムの開発を進めている。高軒高のオランダ型施設栽培システムをモデルに、高知県の気候に合った栽培方式を探るもの。温湿度や二酸化炭素(CO2)の環境制御技術などで、30〜50%の収量増、暖房コスト20%減など、低コスト・高収益の栽培システムの確立を目指す。
同技術センターの主な事業は「高知県産農産物の高付加価値化」、「中山間地域の農業・農村を支える仕組み強化」、「新たな担い手の確保・育成と経営体の強化」を技術的な面から積極的に支援するため、農業者の所得向上に結びつく出口の見える研究開発を進め、普及組織と連携してその成果の早期移転に努めることである。
高知は全国有数の施設園芸県である。ナス、ピーマン、キュウリなど県産の主要品目では栽培体系が確立されており、農家の技術力も高い。しかし、他の産地と同様に高齢化が進んでいるため、経営規模や単収を上げて生産力を高めていく方針。
オランダでは軒高6メートル程度のガラス温室が一般的だが、同センターでは台風の影響なども考慮して、4メートルのプラスチックハウス6棟を建設。温度や湿度、CO2の濃度を制御してハイワイヤー栽培などの実証試験を続けている。(参考:全国農業新聞)
<資料:参考資料:同センター・ホームページより>
・暖房機を用いた結露制御によるシシトウ黒枯病の防除(PDFファイル)
・炭酸ガス施用による促成パプリカの増収技術(PDFファイル)