山形大学を中心とする大学発ベンチャーで、有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)を利用した植物工場を設計・販売する、ナチュラルプロセスファクトリー(NPF)を2012年4月に設立した。
有機ELを活用した完全人工光型植物工場について、現時点では商業施設(大型施設)の稼働事例はないが、3~4年後の実用化を目指して開発していく。
蛍光灯は大きな消費電力が必要となるだけでなく、熱により冷却エネルギーも課題となる。有機ELは、冷却コストを低減し、蛍光灯と比較すると電気代を4/1に抑えることができる、という。有機ELでは、光源波長をコントロールし、機能性アップなど品質向上にもつなげることもできる。
その他、同社では安価な常温乾燥装置を開発し、風味や栄養を損なわずに粉末にした野菜を使ったクッキーの開発にも成功している。高い歩留まり率と、可食部(食べられる割合)も大きな植物工場であっても、主に小売り向けに出荷する際、トリミング時に大きな野菜廃棄が発生する。
同社では今後、有機ELを導入した植物工場と六次産業化に必要な加工技術を中心に開発を進めていく、という。
※ 写真は同社ウェブサイトより引用
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