機能性野菜・抗酸化作用をもつケルセチンを多く含む玉ねぎの新品種を開発

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農業・食品産業技術総合研究機構の北海道農業研究センターは、抗酸化作用の高い「ケルセチン」を高含有する玉ねぎF1品種「クエルゴールド」を開発した。ケルセチンは、生活習慣病や老化の原因の一つといわれる活性酸素の発生を抑え、除去する作用を持つとされており、今回の開発品種は国内で栽培されている玉ねぎ品種の中で最も多く含まれている、という。

ケルセチン高含有玉ねぎ

概要
農研機構は、国内で栽培されるタマネギではケルセチンを最も多く含有する4)F1品種「クエルゴールド」を育成しました。ケルセチンは顕著な抗酸化能を示し、摂取による血圧降下作用が報告されています。

ケルセチン含有量が高いため、既存のタマネギ品種よりも効果的に摂取が可能となることから、新たな付加価値を持った農産物として需要の拡大が期待されます。また、乾物率が高く、加熱加工に向いているので、加工食品原料としての利用も期待されます。

「クエルゴールド」は寒地・寒冷地における春播き栽培に適した品種です。現在、北海道内の民間企業(植物育種研究所)により平成28年からの種子販売が予定されています。他の民間企業等への種子生産の許諾も可能です。

品種開発の背景・経緯
タマネギは国内生産量第3位の主要な野菜です。また、ネギ属の野菜は、古来より単なる野菜としてではなく健康機能性を持つ食品として民間療法にも利用されてきました。

タマネギの持つ健康機能性については複数の成分が関与すると考えられていますが、その成分の一つに、フラボノイドに分類される“ケルセチン”があります。フラボノイドのなかでもケルセチンは高い抗酸化能を有することが知られています。 そこで、健康に関心のある消費者にアピールできるケルセチン含有量の多いタマネギ品種の育成を目標としました。

今後の予定・期待
「クエルゴールド」は、世界的に見てもケルセチンを多く含有するタマネギ品種です。ケルセチンの示す健康機能性により、健康に関心のある消費者にアピールできる特性を生かし、付加価値を持つタマネギとして北海道栗山町で生産への取り組みを進めています。また、農研機構では「クエルゴールド」を用いて、ケルセチン高含有タマネギの認知機能改善効果及び生活習慣病改善効果についての試験を進めています。

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編集部
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