殺菌作用があるとされる「微酸性電解水」をトマトの病害防除に試そうと、鈴鹿市安塚町で野菜を無農薬栽培している森田さんのハウスにて試験散布を開始する。微酸性電解水は薄い塩酸を電気分解したpH5〜6.5の水。宮崎大学農学部の津野和宣准教授が、専門誌に「微酸性電解水のもつ特徴(強い殺菌作用、高い安全性、非残留性、非浸透性、低環境負荷など)はきわめて有効」と発表しており、食品工場などで殺菌などに使われている。 森田さんは19アールのビニールハウス5棟で野菜作りに励む。ホウレンソウやコマツナ、ミズナなどの秋冬野菜、トマトやキュウリなどの春夏野菜で、12年前に脱サラして、有機肥料と無農薬で栽培を続ける。 ここ5年ほど、トマトをつくっていると葉や茎がうどん粉をかけたように白くなる「うどん粉病」に悩まされてきた。ウイルスが原因の病気で、収量が落ちてしまう。「農薬を使わないので、白くなった葉を一枚一枚もぎ取るしかない」という森田さんは「微酸性電解水には前から関心があった」と打ち明ける。 トマトを栽培している1棟5アール(500平方メートル)のハウスで、一部に微酸性電解水を霧状に噴霧し、他と比べる。病気が出るのは6月中旬なので、試験散布は上旬から始める予定。噴霧は1日3回で、1回の噴霧は30分間。1時間半間を置いて繰り返す。試験方法は津野准教授から直接、教わった。 噴霧する機械は、省力化機器設計製作会社「エース設備」から提供を受ける。同社によると「微酸性電解水は2002年に国が殺菌料として食品添加物に指定しており、安全なものだ。病害防除に有効かどうかを確かめ、地域に広めたい」と話している。<参考:朝日新聞より> ]]>
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