ティーカンパニー株式会社は、飲食店の厨房に設置できる小型の液体急速凍結機「凍眠ミニ」を2019年6月より販売開始する。
「凍眠」は、株式会社テクニカン代表の山田 義夫が考案した液体急速凍結機で、-30度まで冷やしたアルコール液が入った液槽に、真空パックした食品を漬けるだけで、急速に凍結させることができます。
その速さは従来のエアブラスト凍結の20倍。氷結晶を極小(※1)に留めることができるので、解凍時に細胞壁が破壊されにくく、ドリップが出ないのが特徴です。
風味や食感を損なうことなく、冷凍前の“生”と変わらないおいしさを実現できることから、食肉卸・加工、水産卸・加工、冷凍フルーツの製造、飲食チェーンのセントラルキッチンなどで採用されています。
今回発売する「凍眠ミニ」は、厨房にも置けるコンパクトサイズ。人手不足や食品ロスに悩む一般飲食店にも使ってもらいたいという思いから開発しました。
※一般的な冷凍庫の氷結晶は100ミクロンに対し、凍眠は5ミクロン。
【「凍眠ミニ」開発ストーリー】
今から4、5年前、牛乳や乳製品が冷凍できればと考えていたパティシエの辻口は、素晴らしい冷凍が出来る機械があると知人から「業務用凍結機 リキッドフリーザー凍眠」の話を聞きました。
興味を持った辻口はテクニカンに出向き、凍結テストを行ったところ、解凍後の食味や食感がほとんど変わらない事、分離の少なさに大変驚きました。
凍眠なら余った素材や料理やスイーツを瞬時に凍結し、冷凍保存できる。小型化して1店舗に1台設置すれば、地球上の資源を効率よく循環させることにもつながる。この技術があれば厨房の抱える多くの問題を解決できると考えた辻口は、この凍結機を広めたい、そんな思いが生まれました。
近年よく耳にする「食品ロス」問題。全世界の食品の3分の1が捨てられているのに、食糧難で苦しんでいる地域があることを山田はとても残念に思っていました。
辻口にその話をしたところ、食品ロスは飲食店の悩みでもあり、厨房から食品ロス対策の一歩を踏み出せるという考えが合致したのです。
「凍眠ミニ」は辻口がデザインを監修し、難しいとされた凍結機の小型化をテクニカンの山田が担当、2年の月日を経て「凍眠ミニ(TM-01)」が完成しました。
【導入のメリット】
ドリップが出やすい肉や魚、身やせするカニ、すが入ってしまう蒟蒻や筍など、冷凍すると味や食感が悪くなる食品も、おいしさを損なうことなく解凍できるのが「凍眠」です。
凍眠凍結させたものは、一般冷凍庫でも長期保管が可能となるので、廃棄量が減り、仕入量が安定します。また、繁忙期に備えて仕込んでおくことができるので生産性が向上し、提供時間の短縮や人件費の削減にもつながります。
・鮮度、品質が高いまま長期保存が出来る(刺し身などの生食のものも冷凍保存可能)
・高品質の冷凍作り置きができるので、繁忙期前に分散して作業することが可能
・冷凍すると著しく品質が変化する食品にも対応
・厨房にも置けるコンパクトサイズ(幅500mm×奥行き480mm×高さ805mm)
・凍眠で凍結したものは、一般冷凍庫でも長期保存可能。冷凍焼けもしない
・商品1kgに対してかかるランニングコストはわずか数円と低価格
・解凍方法は何でもOK
※水分の多い果物、野菜は冷凍に向かないのもありますが、多くの品物で、液体急速凍結機は力を発揮します。
【凍眠ミニ 仕様一覧】
型式 :TM-01
本体寸法 :幅500mm×奥行き480mm×高さ805mm
凍結スペース:幅300mm×奥行き260mm×高さ160mm
本体重量 :65kg
定格電圧 :交流100V(接地付)
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