株式会社ルートレック・ネットワークスは、AI潅水施肥システム「ゼロアグリ」の新機能として、農産物の特別栽培を支援する機能を発表した。
特別栽培は、地域の慣行栽培レベルに比べ、節減対象農薬(※1)の使用回数が50%以下、化学肥料の窒素成分量が50%以下で栽培された農産物のことを指します。
【本機能の狙い】
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、農産物の安心・安全に対する機運は高まりつつあります。健康志向の消費者のニーズに応え、大手スーパー等の小売販売店でも、特別栽培や有機栽培の農産物の販売枠が増えてきております。
一方、生産面に目を向けると、特別栽培は慣行栽培に比べ草取りや施肥管理等の手間がかかるため、「規模拡大が難しい」「コストがかかる」等の課題がこれまでありました。また、慣行栽培以上に、「カンと経験」を必要とし、ノウハウが体系化されていないことも少なくありません。
同社では、この課題に対し、ICT技術を活用し、特別栽培の見える化や基準に合った肥培管理の自動化により、課題解決に大きく貢献いたします。また今後、特別栽培だけではなく、有機栽培に向けた取り組みも行っていく予定です。
【機能概要】
第一弾として今回リリースする機能は、栽培する期間と特別栽培の上限の窒素量を予め入力し、栽培期間中の累積窒素量が上限の80%になった時点で、自動的にアラートを送る機能です。
アラートは、管理画面上への表示と、LINEでのお知らせをいたします。また、栽培期間中の累積窒素量をいつでもグラフで確認することが可能です。
第二弾として、予め入力した栽培期間と上限の窒素量に合わせて、自動でゼロアグリが施肥量を調整・供給することのできる機能を予定しています。これにより、特栽基準に合わせた施肥設計を自動化することができ、生産者の大幅な省力化が見込めます。
※1 節減対象農薬
すべての農薬から有機農産物の生産に認められている一部の農薬を除いた農薬のこと。おおよそ化学合成農薬のことを指す。
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