英国政府、アグリ技術の事業化支援に30億円を投資

 約125億円の規模をもつ大型官民ファンドのアグリテック・カタリストでは、イギリス国内に蓄積されているアグリ技術の事業化支援として、25のプロジェクトに対して投資を行う。政府から約17.4億円、民間から約11億円の計30億円近くの資金を投じる。

同ファンド機関は、大学などのアカデミア・研究機関と産業界との橋渡し役として機能しており、先進的な研究技術の事業化支援が中心となる。

本支援プロジェクトは、世界人口の増加、途上国における急激な経済成長による土地や水、エネルギーなどの資源不足などが懸念されている中、サステナブル(持続可能)な新しい農業技術を創出し、世界に普及させる国家戦略の一つでもある。

FS調査(実現可能性調査)を含めた基礎研究、技術の実用化(応用研究)、そして市場投入・普及までのプロセスを支援し、英国が新たなアグリビジネスのリーダーとなるべく、政府としても全面的な支援を行っている。

投資対象にはブロッコリーの収穫時期を判別するための3Dカメラ技術などもあり、最終的には栽培から収穫、加工までの自動化技術の確立を目指している。

その他、畜産やバイオマス、加工技術など幅広いテーマを支援対象としており、主に初期~後半までの研究ステージに対して資金的な支援を行っている。