日本電気株式会社(NEC)とネポン株式会社は、農業ICTクラウドサービスのハウス内機器制御機能を強化する。
具体的には、スマートフォンやタブレット端末を活用してハウス内機器の稼働状況を把握・操作できる制御機能の画面を改良して、遠隔地でもハウス内にいるような感覚で、直感的に機器を操作できるビジュアル画面を提供し、容易な運用を実現します。
また、低価格な複合環境制御盤の販売を開始し、本機能の導入を容易にします。なお、新しいビジュアル画面と制御盤の提供・出荷開始時期は、2015年3月の予定です。
<背景>
M2M技術を利用したソリューション「CONNEXIVE(コネクシブ)」を提供しているNECと、温室用温風暖房機のトップメーカーであるネポンは、センサ・ネットワークなどを利用して農地データの見える化やコミュニケーションを実現する農業ICTクラウドサービス(ネポンブランド名:アグリネット)を提供しています。
本サービスは、2012年5月の提供開始から現在までに500以上の農家への提供実績があります。
また、スマートフォンやタブレット端末を活用し、遠隔からハウス内の機器を統合的に自動制御する機能も、2013年末から提供しており、現在までに25の農家に提供しています。
<機能強化のポイント>
このたびの機能強化により、ハウス内の機器の稼働状態をより分かりやすく把握可能、かつ機器を様々な端末で直感的に操作可能なビジュアル操作画面をクラウドサービスとして提供します。
またネポンは、高機能かつ低価格な複合環境制御盤を開発し販売を開始します。これらにより、IT機器の操作に慣れていない農家でも、ハウス内にいるかのような感覚で遠隔地から機器を操作できるようになり、導入時の費用も抑えることで、制御機能の容易な利用を実現します。
1.操作性を向上したビジュアル画面
ハウス内に設置した空調機器(冷房・暖房・除湿器)、換気窓・換気扇、炭酸ガス発生機、カーテンなど)について、ハウスをイメージした画像の上にアイコンで表示し、直感的に分かりやすいビジュアル画面を実現。
機器の動作状態はアニメーションで表示され、ハウス内の環境が設定値の範囲外になる、機器の動作に異常が発生するなどの場合は赤信号で注意喚起を実施。また、各機器のアイコンをタッチすることで、それぞれの設定値をすぐに変更できるよう操作性を向上。
2.高機能・低価格を両立した複合環境制御盤
従来からネポンが販売している、ハウス内に設置した機器を一元管理して制御する複合環境制御盤を、機能を維持しながら価格を半額(ネポン従来製品比)に抑えて販売。
従来と同様にクラウドサービスに対応しており、スマートフォンやタブレット端末を活用して設備機器・ハウス内環境の異常のお知らせ配信や、機器の遠隔操作が可能。また、ハウス内環境データを基にした自動制御も実現。
<今後の展開>
NECとネポンは今後、強化したハウス内機器の制御機能を拡販し、今後2年間で1,000以上の農家へ提供を目指します。両社は今後も、ICT及びクラウド技術を活用したサービスを農業生産者に提供し、ビッグデータを活用した合理的な農業経営の確立を支援していきます。
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