国内最大クラスのホウレン草を生産するアグレス、カレーペーストを開発

ほうれん草生産量トップクラスを誇る株式会社アグレスは、自社で廃棄されるほうれん草を活用した「野辺山ほうれん草カレーペースト」を開発した。1瓶250ml当たり200gのほうれん草使用は”日本最濃”です(当社調べ)。

アグレスは1日に2トンのほうれん草を出荷しますが、その際に1トンの廃棄が生じています。しかし、廃棄野菜の多くは葉が少し折れた程度のため、おいしく食べられます。

アグレスは、今回のカレーペースト開発をはずみに、持続可能な経済活動として廃棄野菜を有効活用し、フードロスを減らしていきます。また、今なお多くの廃棄野菜を生み出している農業分野にも廃棄野菜の活用を提唱していきます。

国内最大クラスのホウレン草を生産するアグレス、カレーペーストを開発
●開発背景①: フードロス問題は「食べ残し」に注目集まるも、「廃棄野菜」への対策が重要
食べられるのに捨てられる食品「食品ロス」の量は年間643万トンと推計されており、日本の人口1人当たりの食品ロス量は年間約51キログラムです。※1

ですが、実は「食品ロス」に廃棄野菜は含まれていません。農林水産省の発表では、平成29年産の野菜の収穫量が約1,334万トンに対し、出荷量は約1,141万トンとあります。約200万トンの野菜が規格外とされ、廃棄もしくは自家消費されたことになります。※2

※1:政府広報オンライン「もったいない!食べられるのに捨てられる『食品ロス』を減らそう」https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201303/4.html

※2:農林水産省「平成29年産野菜(41品目)の作付面積、収穫量及び出荷量(年間計)」https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files/data?sinfid=000031798096&ext=pdf


●開発背景②: 特に葉物野菜は廃棄が多く、まだ再利用も進んでいない
また、葉物野菜は扱いが難しい野菜です。ほうれん草は出荷時の重量が基準となるため、水で洗うのはかさ増しとなるのでできません。そして、ほうれん草に水分が付いていると、非常に痛みやすくなってしまいます。そのため、少し汚れているだけで、そのほうれん草は廃棄となります。

アグレスは1日に2トンのほうれん草を出荷しており、その際、1トンの廃棄が出ます。それは少し汚れていたり、葉が折れていたり、ちょっと黄色いだけなのがほとんどです。廃棄のうち70〜80%が食べられます。

アグレスが年間に生み出す可食廃棄野菜は、1日当たり0.7トン×出荷日数180日=年間126トンです。今回のカレーペースト開発を皮切りにフードロス対策へ取り組んでいきます。また、「廃棄野菜」というフードロス問題の存在をもっと多くの人に知ってもらうよう目指していきます。


● 「野辺山ほうれん草カレーペースト」3つのこだわり
普段なら捨てられてしまう、ほうれん草の廃棄部分をより多く食用とするべく、通常の加工食品ではありえないほど、たくさんのほうれん草をぜいたくに使っています。また、株式会社TETOTETOの井上豪希、井上桃子両代表取締役の監修により、商品としての魅力も高めました。

・ひと瓶250mlに、ほうれん草200g使用
・水をいっさい加えず、野菜の水分だけで調理
・野菜のほかは調味料・香辛料のみを使用


● 「野辺山ほうれん草カレーペースト」商品概要
商品名:「野辺山ほうれん草カレーペースト」
内容量:250ml
価 格:880円
原材料:ほうれん草、ソテードオニオン、その他調味料・香辛料


● 株式会社アグレスについて “Agressive Agriculture”
当初は白菜・レタス栽培をするも、先代社長の「とにかく面白いことをしたい」の思いから、夏の国内生産量が少ないほうれん草に品目転換。いきなりビニールハウス100棟、1億円の投資をするも、初年度1000万円の赤字を計上。

そこから10年かけて、標高1300mに位置する野辺山の冷涼な気候を活かし、夏のほうれん草農家として日本トップクラスの生産量を誇るまでに成長。

経営理念には「フロンティアスピリッツ」を掲げ、野辺山の開墾当初からのアグレッシブな精神を今も色濃く残します。今回、カレーペースト開発の中心となった未来開発室は畑仕事に従事せず、新しいことを生み出すための試行錯誤に日々明け暮れています。農家としては異色な組織です。


● 関連URL
株式会社アグレス https://www.agres-nobeyama.net/