農林中金による6次化ファンド案件、玄米を利用した加工疑似肉・総菜の生産加工会社を支援

 農林中央金庫は4月15日、政府とJAグループが出資するファンドを通じ、農産物の生産から加工、販売までを手がける「6次産業化」の会社設立を支援する案件として、2件を選んだと発表した。

 1件目は福岡県の農業生産法人出萌株式会社。同社では主にピーナツもやしを生産しており、新たに九州各地の農産物を使った総菜の生産加工販売「いずも食品加工」を3月に設立した。2件目は、玄米や玄米加工品を主に生産・販売する福井県の農業生産法人株式会社マイセンと、米の生産販売を行う同県の農業生産法人有限会社アグリエースが共同出資して6次産業化事業体を設立する(写真はマイセン社によるWEBサイトより)。

農林中金による6次化ファンド案件、玄米を利用した加工疑似肉・総菜の生産加工会社を支援

案件概要
・玄米や玄米加工品を主に生産・販売する福井県の農業生産法人株式会社マイセンと、米の生産販売を行う同県の農業生産法人有限会社アグリエースが共同出資して6次産業化事業体(当社)を設立する。

・当社では、株式会社マイセンが培った加工技術により、地元で生産される玄米等農産物を原料とし、見た目も食味も肉に似せた「擬似肉食材」に加工し全国に販売する。唐揚げやハンバーグ、メンチカツのメニューを準備し健康志向の女性や高齢者等のヘルシー志向の消費者ニーズに対応する。JAグループとも連携の上、農産物の取引拡大による農業者の所得向上や新たな事業立上げによる雇用創出を通じて地域活性化に貢献していく。

・当社の出資構成は、6次化ファンドが50百万円、株式会社マイセンが49百万円、有限会社アグリエースが1百万円。

案件概要
・ピーナッツもやしを主に生産する福岡県の農業生産法人出萌株式会社が6次産業化事業体(当社)を設立する。

・当社は、九州の農産物を活用して惣菜の製造・販売を行う。当社が製造する惣菜は、添加物を最小限に抑えダシや野菜など原料本来の味を活かした体に優しい食品であり、当社独自の技術等により9日間の賞味期限を確保し他社との差別化をしている。JAグループとも連携の上、農産物の取引拡大による農業者の所得向上に貢献していく。

・当社の出資構成は、6次化ファンドが35百万円、出萌株式会社が35百万円。