資生堂、植物工場や自社農場の拡大にて化粧品の原料生産へ

 資生堂は、静岡の掛川工場にて2012年末から完全人工光型植物工場による植物の試験栽培、2013年には工場に併設する形で露地栽培による試験農場の運営を開始していたが、今回は工場に隣接する元茶畑の667平方メートルを借り上げ、ショウガやベニバナ、ドクダミなど6種類を4月下旬から栽培を開始している。

以前から稼働している設備は、3.6m×4.5m、高さ2.55mほどのコンテナ型に近いタイプの植物工場にて、カモミールといったハーブ植物を中心に、異なる環境条件下でも試験栽培を行っていた。露地栽培の農場では掛川工場敷地内に176㎡の農場を設けていたが、今回の農場拡大を機会に、自社農園で栽培した植物抽出原料について2017年度発売の化粧品から採用を始める、という。

資生堂、植物工場や自社農場の拡大にて化粧品の原料生産へ

当初の収穫量は年間で10~50kg程度、苗は人工光型植物工場にて生産したものを露地農場に定植する(写真は同社による2013年プレスリリースより)。同社では、2020年までに自社開発の植物原料を同社のスキンケア化粧品全体の50%以上に配合することを目標としている。