イオン株式会社の連結子会社で農産物の生産供給を担うイオンアグリ創造株式会社は、埼玉県久喜市に大玉トマトの生産に特化した太陽光利用型植物工場による次世代施設園芸埼玉拠点(イオン埼玉久喜農場)から、本格出荷を開始する。
同拠点は、農林水産省の次世代施設園芸導入加速化支援事業の1つで、2014年に埼玉県と久喜市、イオンリテール株式会社とイオンアグリ創造株式会社の4者によって埼玉次世代施設園芸コンソーシアムを発足し、2015年にJA全農さいたま、埼玉次世代施設園芸トマト研究会が加わり、今日まで準備を進めてきました。
次世代施設園芸導入加速化支援事業は、先端技術と販売力を融合させ、木質バイオマス等の地域資源エネルギーを活用するとともに、生産から調製・出荷までの施設の大規模な集約化やICTを活用した高度な環境制御を行うことにより、低コストな周年・計画生産を実現し、農業者の所得向上と地域の雇用創出を目的とする事業です。
同拠点で生産されるトマトは、年間を通じ樹で十分赤くなってから収穫・出荷できるため、食味の向上と安定供給を両立できるものと期待を寄せています。
【栽培技術の特徴】
(1)低段密植栽培による周年栽培
(2)温度・光・水・二酸化炭素を24時間自動管理する閉鎖型育苗
(3)夏季の冷房と冬季の加湿用途に好適な細霧冷房
(4)冬季の化石燃料使用量を5年間で約3割削減できる木質ペレット暖房
(5)生産性向上に有用な二酸化炭素の施用
(6)ICTによる統合環境制御を活用することで天候の影響を受けにくいことが特徴です。
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