食用RFIDタグを利用し、食事に関する栄養価データを携帯端末を介してビジュアル化/家庭の冷蔵保存や調理・食事までのトレーサビリティ

近年、食の安全・安心に関する消費者意識の向上から、生産・流通、そして消費者の手に届くまでのトレースアビリティを全面にアピールする商品が増えているが、食べる前後の食事管理やモニタリングまで行ってしまおうという「nutrismart」というコンセプトを、イギリス・ロンドンの工業デザイナーであるhannes harms氏が提案している。
 

 
本コンセプトはあくまでプロトタイプ(試作段階)であるが、コダック社が医療用として開発した食用RFID(Radio Frequency IDentification)タグ<特許情報を利用するもの。皿の下には特殊なRFIDリーダー装置が内蔵されており、食事に関するカロリー・栄養データ情報をbluetoothを介して、PCやスマートフォン、その他のモバイル端末にデータをビジュアル化して、分かりやすく表示してくれる。その他にも、例えばアレルギー源が含まれる場合には警告も行い、医師や栄養士のアドバイスの下、食事の管理が行える、というものである。
 

 
最近はRFID等の技術を応用しながら、生産から流通、消費者が手にするまでのトレースだけでなく、家庭における保存や調理・食事にまで情報提供や双方向(消費者と企業・生産者など)によるコミュニケーションをはかろうとするコンセプトを見かけるようになった
 
 
例えば、冷蔵庫にもタグを読み取る装置が内蔵され、各商品の保存位置・賞味期限、料理方法などを冷蔵庫の側面に設置した液晶パネルに情報提供・ビジュアル化をしてくれるようなアイデアも試作品レベルであるが開発されている。こうしたテクノロジーが今すぐ普及することは難しいだろうが、将来的なアイデアとしては、面白いトピックではないだろうか。<過去には、冷蔵庫に植物工場・水耕システムを導入するアイデアもご紹介した:参考記事