エヌ・イー・ワークス、植物工場によるエディブルフラワーの生産。地元高齢者に加工委託へ

 電子部品製造の有限会社エヌ・イー・ワークス(島根県奥出雲町)は、2011年6月から、完全人工光型植物工場を活用した地元産の食用押し花の試験生産を開始し、首都圏をはじめ全国の飲食店や菓子メーカーなどに出荷する。

ビオラやアジサイなど地元で育てた花を乾燥させ、押し花の状態で出荷する。花は料理の彩りなどに使う。ドライ・エディブルフラワー(乾燥食用花)にすることで、生花より保存がきくようになる、という。

押し花の生産時期はこれまで春から秋にかけての生花収穫期に限られていた。社内では簡易的な完全人工光型植物工場を設置し、研究開発も兼ねた周年生産・食用花の開花実験も行っている。

ドライ・エディブルフラワー(乾燥食用花)を生産するため、小型の乾燥・加工機械を近隣に住む55〜70歳の高齢者に貸し出し、作業委託も開始した。

今後は植物工場も活用しながら、ドライ・エディブルフラワー(乾燥食用花)の花150万枚だった生産量を、年間2,000万枚まで増やす計画としている。


※ 最新情報
同社は2014年5月末、事業を停止した。負債額約2億円。同社は大手電機メーカーの撤退を受け、従業員の受け皿会社として発足した経緯がある。

リーマン・ショック後、本業の受注が減少し続け、対策として、食品・菓子・日本初の食べられる押し花のドライエディブルフラワーの製造など多角化を計ってきたが、本業の仕事がそのまま回復せず行き詰った、という。