特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパンでは、世界の水の状況を分析した報告書「水の格差」を発行した。
本報告書では、自宅周辺で清潔な水を利用できないと定義された人の数が増加したことが明らかになり、ワースト10のランキングには、これまで名前の挙がっていなかった国も入っています。
女性は、30分離れた水源へ水くみに行くために年間2か月半もの時間を費やしており、不衛生な水や衛生設備の不備、不十分な衛生習慣が原因で、毎年5歳以下の子供約289,000人が命を落としています。
世界では8億4,400万人が清潔な水を利用できません。世界のどの国においても、清潔な水を利用できないのは最貧困層や弱い立場にいる人々、つまり農村部に住む人、高齢者、障害のある人や、カースト・人種・宗教等によって差別を受けている人々です。
国際NGOウォーターエイドは、3月22日の国連世界水の日に向けて、世界の水の状況を分析した報告書の第3弾「水の格差」を発行しました。
本報告書では、持続可能な開発目標(SDGs)が合意に至って2年が経過してなお、最貧困層が清潔な水を利用できるようにならず、取り残されている理由を分析しています。
第1位はエリトリアです。難民の通り道にもなっているこの国では、人口の19%しか自宅近くで清潔な水を利用することができません。
第9位に入ったニジェールは、サハラ砂漠に位置する内陸国。人口の44%が貧困状態にあるニジェールは、2016 年に国連が発表した後発開発途上国の第2位に位置付けられています。世界で最も人口増加率の高い国のひとつでもあり、1年に3.9%の割合で人口が増えています。
自宅の近くで清潔な水を利用できる人の割合は人口の46%ですが、富裕層は71%、貧困層で41%と、30%もの開きがあります。
報告書「水の格差」 https://prtimes.jp/a/?f=d16535-20180321-7122.pdf
ウォーターエイドとは
2030 年までにすべての人が安全な水とトイレを利用できる世界を目指し、貧困下で生活する人々の水と衛生状況改善に専門的に取り組む国際NGOです。1981年にロンドンで設立され、2018 年現在、34 か国で水・衛生支援を実施しています。 http://www.wateraid.org/jp
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