『美術手帖』10月号は、「食」も身近かつ重要な表現のひとつで、未来を考えるための手段でもあるととらえ、アートとフードを考える「新しい食」を特集する。
食べものや食事という行為、食糧生産は、身近かつ重要な「表現」のひとつであり、未来を考えるための手段でもあるのでは?多角的に現代の「食」とその先にある未来を考える、『美術手帖』初の「食」特集が9月16日に発売された。
狭義の美術の領域だけでなく、食を通じて新しい未来のあり方を模索する取り組みに大小問わず注目し「何を、どう、食べるのか」が問われる現代の食の動向を探る。
巻頭インタビューには「食の変革者」として、世界各地に根ざした食のリサーチを行い、アートイベントとして料理を発表する船越雅代、かつてオラファー・エリアソンのスタジオの社員食堂で働いた経歴を持ち、調理、変容、食べる、取り込むという行為のありようを問い、制作を続けるアーティスト・料理人の岩間朝子、発酵現象の研究を行うかたわら商品デザイン、ワークショップの開催なども手がける「発酵デザイナー」小倉ヒラクの3人が登場。
フードを扱うアーティストファイルから、レストランカルチャーを表現としてとらえた潮流史、「社会を変えるため」農業、狩猟、養蜂など様々な手段で食の問題に取り組む現場の紹介。
また、種、野菜、さらには「不食」まで、食の未来を考えるキーワードについての有識者へのインタビューコーナーも。「一汁一菜」を提唱する土井善晴も登場し、その思想を語る。
さらに、フードとアートの関係史、人間が食する行為そのものについての考察と、論考を2本立てで収録。「実際に食べてみたい!」「もっと知りたい!」と思ったらすぐにアクセスできる、全国のスポット&イベント紹介、本や映画のリストも収録する。
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