米国など世界各国にて、受刑者向けの農業・園芸治療プログラムが急増

 サンフランシスコにある「ガーデン・プロジェクト」は、1992年にCatherine Sneed氏によって設立された組織で、主な活動は園芸プログラムを通じて、受刑者の出所後の社会復帰を支援するための教育プログラムを行っている。

米国では、こうした受刑者向けの園芸プログラムを行う組織が、ここ10年前ほどから出現し、最近では急増している。

それは、単なる奉仕・ボランティア活動ではなく、社会貢献と事業(収益確保)を両立させるNPO法人やソーシャルベンチャー的な企業が増えたことが、一つの要因として考えられる。米国の場合、NPOの給与だけで生活できる人も多い。

こうした園芸プログラムでは、農作業を通じて受刑者に様々なメリットを与えてくれる。例えば、

  • 収穫された作物・野菜は、自分達の食事にも採用され、新鮮で栄養価の高い野菜を摂取することで身体的な健康を獲得できる
  • 園芸療法といった治療法があるように、土いじりや農作業を通じて、精神的にも安定する効果がある

このように園芸プログラムを通じて、心身ともに健康体を獲得でき、再犯率の減少にもつながることが実証されている。米国の調査では、再犯率は半分になるような効果的なケースもある。