みずほ情報総研は、2015年11月より、岩手県八幡平市、国立大学法人岩手大学と共同で東アフリカ・ルワンダ共和国におけるリンドウの栽培実証研究を行っており、2018年5月からオランダ・アールスメール花市場(※1)への出荷を開始する。
2015年より取り組んできたルワンダ共和国におけるリンドウ栽培の実証事業では、商用生産を実現するため以下の課題がありました。
・ルワンダに適応可能なリンドウの品種の特定および栽培技術確立
・花卉輸出ビジネスを実現できる現地ベンチャー企業の立ち上げ
・アフリカの農業生産性を下げている要因の1つであるセンチュウ類(※2)への対策
これらの課題に対して、2015年からの3年間におよぶ実証試験により、リンドウ栽培に必要となる各種科学的な知見を獲得し、現地の気候条件に対応した品種の特定、現地の特性に適合したセンチュウ対策を確立し、ルワンダ共和国におけるリンドウの商用生産を実現しました。
2016年には、リンドウと他の農作物との輪作体系の確立と輸出入スキームの構築を目的とし、現地での栽培に適している切花用ヒマワリの生産および輸出を行い、事業を担う農業ベンチャーおよび農業従事者の能力開発に取り組みました。
また、今後は、現地農業ベンチャー「ブルーム・ヒルズ・ルワンダ(Bloom Hills Rwanda Ltd.)」が、ルワンダ共和国の経済発展を担う企業として、リンドウおよびその他の花卉等の生産・輸出事業を展開していくこととなります。
※1 オランダの首都アムステルダム郊外、スキポール空港の南に位置する世界最大規模の花卉卸売市場。世界の花市場の40%を占める。
※2 ネコブセンチュウ等の土壌害虫。寄生された作物の根は肥大しネコブを形成。ネコブが生じた場合には地上部が萎れ、枯死に至る。
日本国内でも大豆やジャガイモに被害をもたらしている。日本国内では土壌消毒などの技術があるが、ルワンダ共和国では技術が確立していなかった。
[関連記事]
・みずほ情報総研によるルワンダ農業ベンチャーの設立。日本からの花卉や農産品の委託生産を受ける
・みずほ情報総研、八幡平市/岩手大学と共同でルワンダでのリンドウ栽培事業の実現可能性調査に着手
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