兵庫県・宝塚にて植物工場版の市民農園を運営するサイエンス映像シンクプロダクションがフランチャイズ展開を開始。年度内に5件の契約を目指す

インターネット放送局や図書館のアーカイブ化など公共性の高い事業を手がけるサイエンス映像シンクプロダクションは、兵庫県宝塚市にある植物工場版の市民農園「マイ野菜市民農園」を運営しているが、11月から植物工場の技術を利用した屋内型市民農園のフランチャイズ展開を開始した
 
 
近年、駅前や市街地の商業ビルは、郊外の大型商業施設などにテナントを奪われ、“空洞化”が激しい。同社は、阪急逆瀬川駅の駅前ビルの空洞化対策を模索する中森久エンジニアリングが販売する植物工場システムを知ったという。同社の松本恭輔社長は「ビルの空調や水道水を利用でき、初期投資が安い。種まき後はほとんど手間がいらず、子供から高齢者まで手軽に楽しめると思った」と振り返る。
 
 
今年6月、同駅前にある商業ビルの地下2階の一角(730平方メートル)にモデルケースとして「マイ野菜市民農園」を開園した。1.2メートル四方のプランターで24株の野菜を水耕栽培できる。反射板などを利用することで蛍光灯の数を従来の半分に抑え、照明時間は1日10時間で通常の2〜3倍の速度で育つため「安い夜間電力を使えばコストも下がり、環境負荷も軽減できる」(森久エンジニアリング・森一生社長)という。
 
 
栽培可能な野菜はレタスなどの葉物野菜のほか、ミニトマトやカクテルキュウリなど計20種類。農園利用料金は東日本大震災復興応援プランが月額4000円から、通常プランは同6000円から。水やりや除草などが不要なため、農作業未経験の若年層や体力に自信がなくなった高齢者からの需要が高いという。親子で育てたり、小学生が夏休みの自由研究に使うなど、食育の場としても活用されている。
 
 
開園後は、東日本大震災や東京電力福島第1原発の事故などによる食の安全性への意識の高まりから日本中から問い合わせが相次ぎ、キャンセル待ちが60件も出るほど。現在はほぼ満員の約300件が契約しており、関東からの契約者も5%程度いるという
 
 
最近は駅前や中心市街地の再開発や活性化に悩む自治体からの視察も多く、松本社長は「市民農園を設置することで人の流れが生まれる。地元農家と連携して地物の農作物の食品売り場を併設すれば、活性化につながる」と手応えを語る。頻繁に通えない顧客向けの手入れ代行サービスを社会福祉法人に委託することで、障害者雇用も創出している。「年度内に5件のフランチャイズ契約を目指し、将来は全国に」と意気込む松本社長。すでに大阪市での開園も予定している、という。<参考:SankeiBizより>