グランパなど千葉や静岡などの施設園芸・植物工場企業8社が初の業界組織設立。品質管理・企画の統一、共通ブランド化を目指す(施設野菜バンク)

植物工場で野菜を栽培する8社が、初の業界組織「一般社団法人施設野菜バンク(野菜BANK)」を設立した。多様な顧客に対応するために出荷量の確保が課題となっているが、組織を通じて連携を深め、補完し合う狙い(直販・安定供給を確立)。会員企業で品質管理・規格の統一を図り、生産物の共通ブランド化も目指す
 
 
組織は9月下旬に設立した。会員は、横浜市中区の「グランパ」、同市緑区の「横浜石井農場」をはじめ、千葉や静岡など1都4県の会社。いずれの社も、太陽光を採り入れた屋内での水耕栽培で野菜を生産している。気候変動などの影響を受けずに安定価格で安定供給ができるため、恒常的に一定種類の野菜を使っている外食産業を中心にニーズは高いという。しかし、スーパーなど大口の顧客に対応するためには相当量の野菜を確保する必要がある
 
 
野菜BANKでは、会員企業間で野菜を一定料金で購入できるシステムを構築中。野菜の数量確保のほか、品質管理や生産コスト削減のための情報共有、生産設備の規格化や配送設備の共有化など、新たな農業経営を目指すという。目標取扱数量について野菜BANK事務局は、レタスを例に挙げ、「将来的に国内の露地栽培の年間生産数量のうちの10%の量を取り扱っていきたい」と話している。現在の水耕・植物工場レタス全体のシェアは1%にも満たない状況であるので、さらなる規模拡大・量産化の必要性があるだろう。
 
 
野菜BANK理事長の阿部隆昭グランパ社長(68)は、高齢化や担い手不足など課題が多い日本の農業に関して「植物工場での野菜栽培は次世代の大きな産業の一つになる。若い後継者を育て、食料自給率を上げていきたい」とし、組織として植物工場の普及にも取り組んでいくという。
 
 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
植物工場・農業ビジネス編集部

植物工場・農業ビジネス編集部

投稿者プロフィール

植物工場・農業分野を中心に環境制御技術に関する最新動向ニュースを配信しております。

この著者の最新の記事

関連記事

次世代農業EXPO 植物工場バナー
植物工場設備販売(人工光型)_バナー

過去のピックアップ記事

  1. 植物工場による生産・販売事業からの撤退、今後はプラント開発に集中
     検査用LEDのシーシーエスは、新規事業として完全人工光型植物工場による野菜の生産・販売や飲食店経営…
  2. 未来の農業コンセプト、ピラミッド型の垂直農場
     都市型農業(アーバンファーム)として、コロンビア大学のDickson Despommier氏などを…
  3. 大規模植物工場のスプレッドが生産体制を増強・フランチャイズ事業を展開へ
    スプレッドでは、植物工場野菜ブランド『ベジタス』の需要増加に伴う生産体制増強のため、自社の技術力を結…
  4. lettuce_nara8
     東京電力・福島第一原発の事故の影響で食の安全への関心が高まる中、完全人工光型植物工場にて4種類のレ…
  5. ローム、イチゴ植物工場の事業者を2月末まで募集。新規参入向けに栽培ノウハウ提供
     ロームは、自社にて開発したイチゴ栽培を目的とした完全人工光型植物工場の事業化を目指す事業者の募集を…
  6. ファミマのサンドイッチ・サラダ、植物工場野菜への試験的な変更
     株式会社ファミリーマートでは、国内の植物工場で栽培された野菜を、サンドイッチやサラダなどの中食商品…
  7. 完全人工光型植物工場「東芝クリーンルームファーム横須賀」での生産開始
     東芝は、神奈川県横須賀市に所有する遊休施設を利用し、無菌状態の野菜を作る植物工場「東芝クリーンルー…
  8. 太陽光利用型植物工場を活用した震災復興事業が倒産へ
     2012年6月に宮城県名取市に太陽光利用型植物工場を建設し、レタスやベビーリーフの水耕栽培による生…
  9. 太陽光型植物工場でも周年栽培へ 新たな四季成り品種を開発
     美味しい一季成りイチゴの周年栽培を目指し、多くの企業が完全人工光型植物工場によるイチゴの生産事業に…
  10. 農業版シリコンバレー バイエル社が1200万ドルをかけて研究用の大型植物工場を建設
     バイエル社(バイエル・クロップ・サイエンス社)は、新技術の実証ショールームとして大型の太陽光利用型…
150629_英語ページバナー ログインページ(無料会員登録)_topside.logo
無料相談(経営相談・新規事業)バナー
151226 プレス募集バナー PR記事バナー 人材募集バナー

注目記事

  1. サカタのタネ・住友化学園芸など、レタスや薬味の栽培用キットを全国ファミマ店舗にて販売
     サカタのタネ、ファミリーマート、住友化学園芸の3社は、野菜や草花などガーデニング分野におけるオリジ…
  2. インド農家の60%が都市部への移住希望。新たな栽培方法による都市型農業ビジネスにもチャンス
     社会科学などの調査機関であるCSDS(インド・デリー)による調査(State of Indian …
  3. パンメーカーが昭和電工の植物工場ノウハウを導入・電気代30%カットを実現
     昭和電工のLED照明・高速栽培技術「Shigyo法」が、沖縄県の大手製パンメーカー株式会社ぐしけん…
  4. 静岡県が先端農業推進セミナーを9/7に開催。平成29年開設リサーチセンターの公募説明も
     静岡県では9月7日、健康長寿に貢献する「農・食・健連携」による産業の活性化をテーマに、県と共同研究…
ページ上部へ戻る