植物工場・各分野のプロフェッショナルが集結、新会社「アグリウェーブ」設立。信州大学のコンテナ型植物工場の製作、共同チームでリンガーハットへ商品納入

経済産業省が手がける先進的植物工場施設整備事業の一環として、信州大学繊維学部が推進するコンテナ型植物工場(通称:コンファーム)を製作した科学技術集団が、新会社『アグリウェーブ株式会社』を設立し、日本の科学技術力を集結させた先進的植物工場の本格販売を開始すると発表した。
 
 
本社所在地は長野県上田市、信州大学繊維学部キャンパスSU-PLAF内。参画企業にはセンサー、水耕栽培、電装、物流、そして通信システム等のそれぞれの分野のプロフェッショナルが集まり、コンテナ型植物工場を主力商品としている。採算性を追及したリーズナブルなクラスから、先進ハイテク技術を搭載したハイクラスまで、お客の予算と用途に合わせて製作する事が可能だという。
 
 
コンテナ型植物工場は耐久性・気密性・断熱性に優れ、植物栽培に適した環境をコントロールしやすい為、研究機関や植物工場ビジネスへ参入しようとする企業の研究栽培用ラボとして活躍している。また、製作に関しての一連作業をすべて一箇所の製造工場で行える為、膨大な工事費用を極力抑える事ができ、お客側の負担も少なくなるというメリットがある。
 
 
最もリーズナブルな20フィート(約6m)クラスで販売価格500万円(税別)。光源はLED照明を使用し、年間のランニングコストも90万円以下(人件費別)と言うのが最大の魅力。ハイクラスになると40フィート(約12m)コンテナを使用し販売価格は1500万〜2500万円(税別)となり、競合製品より性能は高く、コストは半分程度だという。既に同社のシステムは、植物工場ビジネスへの参入を発表した大手外食チェーン店の株式会社リンガーハットへ納入されている。

以下、アグリウェーブ社信州大学リンガーハットのコンテナ植物工場(コンファーム)に関する本格的共同研究開発に関するプレスリリース(信州大学)を掲載しておく。<写真はアグリウェーブ社からの提供>

災害地対応を可能にしたコンテナ植物工場(コンファーム)を開発
−信州大学とリンガーハットは外食産業向け野菜の本格的共同研究開発へ−
 
概要
信州大学の谷口彬雄名誉教授・特任教授らの研究グループは、株式会社リンガーハット(東京本社:東京都大田区)、アグリウェーブ株式会社(本社:信州大学繊維学部先進植物工場研究教育センター内)との共同研究により「災害地対応を可能にしたコンテナ植物工場」を開発しました。
 
これは、文部科学省 地域イノベーション戦略支援プログラムグローバル型(第2期)(旧知的クラスター創成事業(第2期))の成果第20号であり、経済産業省 平成21年度先進的植物工場施設整備費補助金事業の成果でもあります。
 
開発成果の内容
一般的な植物工場は、移動を前提としていませんが、コンテナ植物工場は、移動が可能であることが大きな優位性のコンセプトとなっています。今般、運搬(移動)しながら栽培可能な構造であり、迅速に災害地などに運搬・設置ができる仕様のコンテナ植物工場を開発しました。具体的には、コンテナ植物工場を簡単に移動するために以下の問題点を解決しました。

(1)運搬において道路交通法に適法させるため、コンテナ外部の突起物を完全になくす構造とした。
(2)水耕栽培用の養液がこぼれないシステムの導入を行った。
・大きな持続的な傾きに応じて水を移動させる構造
・小さなさざ波による漏れこぼれの防止など
 
本コンテナ植物工場は、アグリウェーブ(株)との共同開発により製造されたものです。アグリウェーブ(株)(社長:夏井健)は、信州大学と複数の企業との共同研究開発の過程で設立されたベンチャー企業であり、本社は信州大学先進植物工場研究教育センター内に設置され、本格的に信州大学仕様の植物工場が市場に提供されます。本仕様のコンテナ植物工場は、(株)リンガーハットに納入されました。
 
開発の背景と期待される応用
今回のコンテナ植物工場は、今後生産される多数のコンテナ植物工場のモデルとなると考えています。また、(株)リンガーハットは、これを契機として信州大学との本格的な共同研究開発を実施する予定です。コンテナ植物工場による外食産業向け主力野菜生産は、コスト、供給量ともに見合いません。そこで、栄養成分に特徴ある野菜など、有用な機能性野菜の開発などを進めて行く予定です。これらは、例えば「付け合わせ」用の野菜などには有用だと考えており、機能性野菜の栽培研究を通して、自社内での野菜生産へと繋げて行く予定です。

 

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