みらい社の指導を受けLEDを一部利用した完全閉鎖型植物工場を開設。地下水熱クーラーを初めて採用<柿田川野菜・ミツイシ>

三島市のミツイシ野菜工房が完全人工光による農産事業に乗り出した。発光ダイオード(LED)照明、地下水を使った冷却システム、太陽光発電装置など先端技術を投じた野菜生産工場を清水町の沼津卸団地内に整備し、23日、関係者に披露した。完全人工光の工場としては県内最大で、全国でも上位に入る規模。「柿田川野菜」のブランドでレタス、グリーンリーフなどを8月から出荷する予定である。
 
 
食の安全、安定供給に向けた社会への提案として参入した。工場は鉄骨2階建てで、2階フロアに衛生管理をした約490平方メートルの栽培室を設けた。無農薬の水耕栽培で、設備や運用は完全人工光型植物工場で先駆的な立場の「みらい」から指導を受ける。
 
 
20〜24度の栽培環境を保つため、低温安定性がある地下水を栽培室の天井に巡らせて室内を冷やす「地下水熱クーラー」を国内の野菜工場として初採用した。クーラーを通過した水は屋上に散布し、建物全体の冷却にも充てる。照明は生育段階に応じてLEDと蛍光灯を組み合わせる。照明と温度管理に電力が欠かせないため、太陽光の自家発電で一部を補う。
 
 
「現時点で考えられる最先端の植物工場」で栽培するのは、レタス、バジル、ルッコラ、グリーンリーフなど。栽培日数は20日〜45日。品目にもよるが、1日当たり3千株を生産する能力がある。同社・石川社長(69)は地方の有力家電チェーンとして知られた三石電化センター(エディオンと事業統合)の生みの親。長年の接客販売で培った営業のノウハウを、野菜の販売に投入する。
 
 
本格販売開始前の7月は、生産した野菜を東日本大震災の被災地に送るという。石川社長は農産事業を「第2の創業」と位置付け、「気象の変動に左右されず、安全安心の食料を安定供給し、『柿田川野菜』のブランドを育てたい。事業の仲間も広げていきたい」と話した。<参考:静岡新聞より> 
 
 

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