太陽熱エネルギーをハウス栽培の冷暖房に活用。併設したハウスにてピーマンの実験栽培を実施<三鷹光器・宮崎県>

太陽熱のエネルギーを野菜などハウス栽培の冷暖房に活用するシステムが、県総合農業試験場(宮崎市)に完成し、実証実験が始まった。人工衛星など宇宙開発で培われた吸熱技術を応用し、ハウス栽培にかかる燃料コストと環境負荷を減らす効果が期待されている。
 
 
宮崎県と宇宙観測機器メーカー「三鷹光器」(東京)の共同研究のために利用され、システムには、太陽熱を吸収して宇宙空間で観測機器を守る、三鷹光器独自の吸熱・放熱板と、強化プラスチックメーカー「スーパーレジンクラフト」宮崎工場(都城市)製の蓄熱タンクを使う。冬は昼間の太陽熱で作った温水をタンクにため、ハウス内を循環させて暖房。夏は夜間放熱で冷水にして冷房する仕組みで、現在、併設したハウスでピーマンを栽培中だ。
 

<写真は宮崎日日新聞より>

三鷹光器によると、4月下旬からの集熱実験では、吸熱板(計32平方メートル)から80度近い温水を作るのに成功した。集熱効率は50%以上と良好で、灯油と同程度の暖房能力があるため、燃料コスト削減が期待できる。夏場の冷房など12年度まで試験を続ける。
 
 
太陽エネルギーの活用は、国内では住宅向けの太陽光発電が盛んだが、集光面積あたりのエネルギー変換効率では太陽熱発電が優れており、海外では太陽熱による大規模発電の取り組みが進んでいる。中村勝重社長は「予想以上の効率の良さだ。さらに性能評価を進めたい」と話した。<毎日新聞より>
 
 

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