三菱樹脂・千葉大との研究研究/太陽光利用の植物工場にて、通常の2.5倍のトマト収穫へ(収穫量増大のためにLEDを一部のみ採用)

三菱樹脂(詳細記事)が、野菜などを計画的に栽培して収穫量を引き上げる「植物工場」に力を入れており、6月14日には千葉大学環境健康フィールド科学センター内に、太陽光を利用した植物工場が完成したと発表した。同工場を拠点に千葉大と共同で、糖度の高いトマトを通常の2.5倍の量で収穫することを目指して実証実験を行う
 

<上は太陽光利用型・植物工場の実証実験施設/下は三菱樹脂(子会社・MKVドリーム)などが販売する閉鎖・人工光型の苗テラス:写真は日経プレスリリースより>


 
実証実験は農林水産省の公募事業の一環で、千葉大と組んで参画した。植物工場の面積は、三菱樹脂の分だけで約1080平方メートル。低コストで農薬を極力使わずに、高糖度のトマトを安定的に収穫することを目指す。温度や光、水を自動制御して育てた苗を、紫外線をカットするフィルムや湿気を通すカーテンを使った農業ハウスの中で高糖度のトマトに育成する。生育プロセスでは、必要に応じてLED(発光ダイオード)照明を当てるなどして、単位面積あたりの収穫量の最大化を図る
 
 
通常のトマト生産では、作付面積10アールあたりの収穫量は年間20トン程度という。実証実験では効率性を追求することで、その2.5倍となる年間50トンを目標に掲げる。植物工場で収穫したトマトは店頭で試験販売し、採算性をチェックするという。アジアなど新興国の経済成長を背景に、食料増産の必要性が高まっている。三菱樹脂は、植物工場ビジネスを次世代の新たな収益源のひとつに育てる。<参考:産経ニュース, 詳細は日経プレスリリースにて>
 

三菱樹脂など、千葉大学内に太陽光利用型植物工場の実験施設が完成
〜 太陽光利用型植物工場のビジネスモデル確立に向けた実証実験を開始(日経プレスより) 〜
 
三菱樹脂株式会社(本社:東京都中央区 社長:吉田 宏)、MKVドリーム株式会社(本社:東京都中央区 社長:荻原 勝年)を中心としたコンソーシアムは、農林水産省によるモデルハウス型植物工場実証・展示・研修事業として、千葉大学環境健康フィールド科学センター内に太陽光利用型の植物工場施設の建設を進めてまいりましたが、今般、その施設が完成しましたのでお知らせいたします。
 
三菱樹脂グループでは、農業資材のトップメーカーであるMKVドリーム社を中心に、農業ハウス用機能性被覆資材や水耕栽培(養液栽培)、閉鎖型苗生産システム、補光システムなどを活用した太陽光利用型植物工場の開発に取り組んでいますが、2009年に植物工場ビジネスの普及・拡大を目的とした農林水産省による植物工場実証・展示・研修事業が公募され、三菱樹脂、MKVドリームを中心とした三菱樹脂グループ会社も、コンソーシアム(オーガナイザー:千葉大学 丸尾准教授)を構成し、千葉大学を中心としたプロジェクトに参画しました。そして、昨年秋から、千葉大学環境健康フィールド科学センター内にトマトの最適生産システムを構築する太陽光利用型植物工場施設の建設を進めてまいりました。
 
私たちのコンソーシアムが目指しているのは、糖度6前後のトマト(好糖度(R)トマト)が安定的に収穫できる低コストかつ減農薬型の植物工場のビジネスモデルの確立です。人工光を用いた閉鎖型苗生産システム「苗テラス(R)」を用いて高品質な苗を育て、その後は、UVカットタイプの高機能フィルムや透湿性カーテンを用いた農業ハウスの中で、1段密植養液栽培(商品名:トマトリーナ(R))によって高品質な好糖度(R)トマトを育てます。さらに、トマト自体がハウス内を移動する設備(移動ベンチ)を設置し、また生育に重要なタイミングでLEDなどによる局所補光を行ったりするなどの工夫によって、単位面積あたりの収穫量の最大化を図ります。通常のトマト生産では10aあたりの収穫量が1年間で20トン程度ですが、この太陽光利用型植物工場では、その2.5倍となる年間50トンの好糖度(R)トマトの収穫を目指します。
 
なお、この施設を用い、その生産性やコスト、省エネ性、省力性などの実証実験を行いますが、さらに私たちは、実際のビジネスを想定し、本施設で収穫した好糖度(R)トマトを、流通において試験販売し、その経済性についても検証を行っていく予定です。
 
三菱樹脂グループは、太陽光利用型植物工場や薬用植物(甘草)の栽培技術などの新製品・新技術の積極的な開発によって、農業ビジネスにおけるソリューションを提供し、その事業の拡大を図ってまいります。