山形県では農林水産業創意工夫プロジェクトに5億円の補助金交付。様々なアイデアにより新しい加工食品の開発、地域経済・雇用拡大にも貢献

山形県内の農林漁業者の自由な発想を育て、地域の就労支援にもつなげようと県が募集した「農林水産業創意工夫プロジェクト」に61件が選ばれた。農産物の保存方法に一工夫を加えて生産額を高め、地元の就労支援に貢献するアイデアなど、さまざまな挑戦が並ぶ。県は計61件に対し計5億1100万円の補助金を交付する
 
 
県農林水産部によると、生産額アップに結びつくか、地域の雇用促進に貢献するかなどを重視して選考した。昨年末の募集に続く第2次募集分を審査した。 鶴岡市の高橋一郎さんは、ギンナンの保存方法の改善を提案した。従来の常温保存では、色合いが緑から黄色に変わって市場価値が下がる。そこで、冷蔵庫で保存して、品質保持と通年出荷を目指すことにした。「ぎんなん山形一長期出荷プロジェクト」と銘打った。
  
地元の社会福祉施設に通所する知的障害者の就労支援にもつなげる予定だ。今年度から知的障害者25人にギンナンの皮をむいてもらう作業を依頼した。冷蔵庫の利用で、仕事も1年を通して提供できる。15年時点での販売額の目標は、昨年より約1000万円増の2400万円とした
 


 
その他、舟形町の長澤光芳さんが代表を務める「舟形マッシュルーム」は、野球ボール大(直径約10センチ)の大型マッシュルームを栽培する。これまで廃棄していた根元部分をスライスして水煮や甘露煮にする加工食品を開発した。使用済みの菌床は堆肥(たいひ)にし、地元農家の農地に散布して地域循環型農業も目指す。15年の販売額の目標は、10年より1億5000万円増の4億5000万円だ。<写真は同社HPより>
 
 
山辺町作谷沢地区の農事組合法人「作谷沢地区そば生産組合」は、耕作放棄地を使ってソバ栽培を拡大し、「そば・わさびを核に農業と集落再生の限界に挑むプロジェクト」を企画した。地元産そばと、豊富なわき水で育てたワサビを提供する飲食店を直営し、地域特産物の花も直売する。15年の販売額目標は昨年より約1800万円増の約2700万円だ。県は「若い農業の担い手育成や、豪雪地帯での年間を通じた農業への取り組みも支援している。新しい発想で山形の農業を元気にしてほしい」と話している<参考情報:毎日新聞より>