障害者の自立支援と地産地消を両立のため、知的障害者などが運営する水耕栽培(野菜工場)事例<三矢会・美輪湖の家>

社会福祉法人などを中心に、温室ハウスに水耕システムを導入した事例店舗内に植物工場を導入したレストランにて障害者雇用を進める事例など、最近は高齢者や障害者の自立支援と地産地消を両立のために水耕栽培を利用する事例が増えている。以下では、同様のモデルにて事業展開を行う企業を2社ご紹介したいと思う。<参考:農業分野における障害者雇用事例


知的障害者支援施設太田川学園を運営する社会福祉法人三矢会(広島市)は広島県北広島町豊平地域のとよひら福祉農園に水耕栽培用のビニールハウスを新設した。約5ヘクタールの農園の一角にハウス3棟(1棟1500平方メートル)を設け、栽培用ベッド25台を設置。暖房機や電熱発芽機なども備えており、総事業費は5千万円。国の補助金を活用する。既に農園内にある豊平作業所の利用者を中心に約30人が作業にあたっており、4月26日にコマツナを初出荷する予定である。年間約10トンを出荷し、1千万円の売り上げを目指す


もう一つの事例は、滋賀県大津市に知的障害者・精神障害者が野菜を水耕栽培する施設「美輪湖(びわこ)マノーナファームが4月16日にオープンした。障害者に働く場を提供しようと、社会福祉法人「美輪湖の家」が、野菜を安定的に栽培、出荷できる水耕栽培に着目し、建設にこぎ着けた。関係者は「障害者の自立支援と地産地消を両立させたい」と話している。




同ファームは3600平方メートル野菜の成長に応じた温度や湿度、光量、培養液の量などを、自動的に管理する部屋やビニールハウスを備える。働く20人は、栽培状態のチェックのほか、成長に合わせて苗を移動させたり、収穫したりする作業を担当する。天候に左右されずに計画的に生産でき、発芽から出荷までほぼ無菌状態が保てるため、農薬も必要ない。


2000年に設立された同法人では近年、障害者が働きやすい職場として、水耕栽培事業に注目し、07年から開設準備を開始。総事業費2億1600万円のうち、国から7100万円、市から3540万円の補助を受けた。当面は、サラダホウレンソウやミニチンゲンサイなど5種類を栽培し、地元のスーパーなどに出荷する予定である。<参考記事:読売新聞など>

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植物工場・農業ビジネス編集部

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