植物工場企業を中心に30社程が流通・販売面で連携。農協など既存流通チャンネルとは異なる新たな販売ネットワークを構築(野菜BANK)

全国の施設野菜や植物工場の運営者や生産者が4月中旬、業界初の連携組織「施設野菜バンク」(野菜BANK)を立ち上げる。狙いは共同で数量と流通チャンネルを確保したり、競合との差別化を図るブランドを構築することだ。新しい組織は、従来型の農業の生産・流通の枠組みに衝撃を与えそうだ。
 
 
植物工場は太陽光利用型と人工光(蛍光灯やLED)の2つに分類されるが、ハウスを活用した施設栽培の延長線上である太陽光利用型と人工光を利用する完全閉鎖型がある。特に閉鎖型の場合は、農地法対象外になることが多く、農協など既存流通チャンネルとの関係が希薄な上、個別に活動するため物流コストが高く生産量を集約できないことから大手小売業者などとの交渉が難しかった
 
 
野菜BANKに参加するのはグランパアグリアドバンス野菜工房の各社を始め全国30余りの企業や生産者で、太陽光利用型の水耕栽培(準植物工場)を行う生産者に、閉鎖型と植物工場の生産者が合流する格好だ。<写真は野菜工房が販売するトリプルA・ブランド野菜>
 
 
全国の生産者が集まり野菜や果物の収量や品質を管理し、共同で配送や販売を行う仕組みを構築する。一定の数量を確保することで大手小売業者や食品会社、外食会社などへの供給も可能にすると同時に、栽培・育成方法を標準化して全国各地で同一規格品を生産し、販売することを計画している。栽培法やノウハウなどは共同管理・利用するだけにとどまらず、共通ブランドを立ち上げ、野菜BANK傘下の各生産者が栽培する規格品作物の知的財産権や商品イメージを守る
 
 
野菜BANKの事務局は、法律事務所MIRAIOが担当。同社では国内の農業技術を海外に売り込むマッチング・交渉事業を開始しており、今回の野菜BANKによって、植物工場ビジネスの流通・マーケティング部分が大きく変革する可能性もあるだろう。<参考記事:サンケイビズ2011年2月28日>